イラン国連大使、「安保理の権限は無制限でない」
イランのタフテラヴァーンチー国連大使が、安保理の持つ権限は無制限かつ超法規的なものではないとして、「安保理は自分の思うがままに、もしくは国際法を無視して行動を取ることはできない」と述べました。
イルナー通信によりますと、タフテラヴァーンチー国連大使は現地時間16日火曜、安保理改革に関する国連総会において、「安保理の活動に対する評価は、その増大する成果のなさが、その威信や正統性の危機、また同理事会に対する信頼・信用度の深刻な低下につながっており、その改革を不可避なものとした」と述べました。
続けて、「安保理改革プロセスの最終目標は、同理事会が現在抱えるあらゆる問題や成果のなさを調査し、真に効果的で透明性があり責任を引き受け、かつ何よりも法を遵守する組織へ変えることである」としました。
また、「我々は、地域的な偏りを解消する措置として理事国追加を支持しているが、この措置そのものが独立した目標であるとは考えていない」と説明しました。
その上で、「理事国の追加は重要なことだとはいえ、安保理改革における数ある目標のひとつでしかない。機能の仕方の改善や、責任を引き受ける組織にすること、安保理の決定はすべて国連や国際法の基本理念・目標に基づいているという保証の重要性は、は、理事国追加の重要性に劣るものでは全くない」と指摘しました。
そして、「現在の安保理では、西側が多勢で影響力を持ち、その3カ国が拒否権も持っている。一方で他の地域は、安保理における理事国数、さらに拒否権などの特権の享受において、不公平な状況に置かれており、この事実は『地域間の格差』を意味している」としました。
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