米物理学協会誌に、イラン人研究者らが成果を発表
イラン人科学者らが、レーザーおよびナノ粒子を用いた新たなガン治療法に関する成果を、アメリカ物理学協会所属の定期刊行誌「応用物理学」に発表しました。
1995年に設立されたアメリカのウェブサイト・サイエンスデイリーによりますと、イラン人研究者らのグループによるこの成果は、アメリカ物理学協会の定期刊行誌「応用物理学」に掲載されており、この研究では、高度な光線力学療法と光温熱療法の分野の現状を調査した上で、これらの2つの方法を組み合わせて最良かつ最も効率的な治療法を編み出すことに焦点が当てられています。
レーザー治療やその他の病気は現在、一般的な治療法とは見なされていませんが、ナノ粒子を使用した新しいアプローチにより、現在の方法のさらなる改良への希望が生まれています。
レーザー光を熱に変換しての光温熱療法は、がん細胞を殺すことができます。技術
もう1つの方法は光線力学療法で、レーザー光を使用して、過酸化水素やスーパーオキシドアニオンラジカルなどの活性酸素種を生成します。これらは、ガン細胞を殺す能力を持った要素です。
イラン医科大学のこの論文の執筆者の1人であるマスウード・モザッファリー研究員は、「ガンの治療にこの戦略を使用すること、そして細胞組織に対するレーザー光の深い浸透は治療の効率の度合いの診断に有効である」と語りました。
これらの研究者らはまた、これらの2つの方法をナノ物質と組み合わせることにより、ほかの方法では不可能とされる、患者の体内の病巣への薬剤注入にこの方法を使うことに成功しました。
この方法を成功させるには、がん細胞の抹殺に十分な量の活性酸素の生成に浸透性酸素の存在が必要になります。