イラン当局がアフガン情勢に反応、「包括的政権の発足は恒久的な治安確保の必須条件」
May 01, 2022 16:57 Asia/Tokyo
アフガニスタンでのここ数日におけるテロ攻撃を受け、イラン政府関係者が隣国アフガンでの恒常的な治安確立に必須であるとして、同国での包括的政権の発足を求めました。
アフガンではこの数日間にわたり、首都カーブルのほか、北部の都市マザーリシャリーフやクンドゥズのモスクなどでテロ攻撃や爆発が多発しています。
これらの事件では数百名が死傷しており、その爆弾テロの大半についてテロ組織ISISが犯行を認めています。
情報筋は29日金曜、カーブル市内にあるシーア派モスクでの爆弾テロ事件で、数百名の殉教者や負傷者が出たことを明らかにしました。
アフガンでは昨年8月15日から政権を掌握した現支配勢力のタリバンが、同国全域での治安確立を約束しています。
国際通信イランプレスによりますと、ガーリーバーフ・イラン国会議長は1日日曜、「この数日、アフガンではアメリカがISISを利用して同国での情勢不安を扇動し、国内での宗教・民族対立を生み出そうと、抑圧されたアフガン国民を前代未聞の危機に陥れ、中央政府を黙らせようとしている」と語りました。
また、「アフガン国内の全ての民族の代表者が集結した包括的政権の発足こそ、恒常的な治安確立の達成に第一に必要とされることである」と述べています。
なお、アミールアブドッラーヒヤーン・イラン外相は30日土曜夜、ムッタキ・アフガン外相代行との電話会談で、アフガン国民に対する自らの共感を示すとともに、在カーブル・イラン大使館やそのほかのアフガンの複数都市にあるイラン領事館の建物に対し迫行為が及ぶ可能性に懸念を示すとともに、アフガン政府側による保安警備の徹底を求めました。
タグ