イランが、英による難民の国外移送に反応
ハティーブザーデ・イラン外務省報道官が、「イギリスが難民を自国から追放しルワンダへ強制移送することはイギリス政府にとっての歴史的な汚名だ」と語りました。
イギリス政府は、自国から6000km離れたルワンダに難民を移送することで、オーストラリアがこれに先立ち取った政策、すなわちパプアニューギニア離島への難民移送を模倣しようとしています。
この措置により、英ジョンソン政権は難民らにドーバー海峡の違法通過を断念させる事を決断しました。
イギリス政府のこの計画は、同国内外で大きな抗議を引き起こしています。
ハティーブザーデ報道官は14日火曜、イギリスからルワンダへの難民の強制移送および、これらの難民の一部がイラン人である事に反応し、「これらの人々の第3国への強制移送は、難民保護という国際的方針の名残をも失わせてしまう危険な方法だ」と述べました。
そして、「現在起こっている事は、イギリスはもとより、自らの植民地支配の経歴の浄化や隠蔽に全力を挙げているそのほかの輩にとって、歴史的な汚名に等しい」としています。
また、「イラン政府は、自らの国家主権における義務遂行の枠組み内で、1951年に定められた条約および関連のプロトコルに記載されたイラン国民の権利が遵守されるべきであること、さらに彼らの身柄の第3国への移送が危険な方法である事を強調する」と語りました。
最後に、「イランは、経済面でこれほどの圧力や制裁にさらされながらも、アフガニスタンをはじめとする他国からの難民数百万人を寛大に受け入れている。しかし、一方で常に人権擁護を主張する国が、数千人の難民や移民の受け入れすら認めず、しかもそうした難民の多くがそれらの国の政府の組織的な欺瞞により、命をかけてまでそれらの人権擁護を主張する国々に行くために難民になる危険を冒していることは、誠に遺憾である」と述べています。