アスタナ会合、イランとロシアの代表らが会談
カザフスタンの首都ヌルスタン(旧名:アスタナ)でのシリア和平を巡るアスタナ会合の傍ら、イランとロシアの代表らがシリアの最新情勢を検討するとともに、同国の領土保全や主権への尊重を強調しました。
アスタナ会合の新ラウンドは、15日水曜から開始されました。
イルナー通信によりますと、ハージー外務大臣上級顧問が率いるイラン代表団は、会合の2日目に当たる16日木曜、シリア外務次官が団長を務めるシリア代表団と会談し、シリアの最新情勢変化について意見交換を行いました。
ハージー氏は、トルコによるあらゆる対シリア侵略を否定し、シリアの主権や領土保全の尊重を強調すると共に、このような行動や脅迫は、単に、地域での緊張を高めるだけである」としています。
一方のシリア外務次官も、同国領内への侵略を強く非難し、新たな軍事作戦に向けたトルコの口実を否定し、「シリア領内でのトルコの軍事行動は国際法への違反であり、アスタナ会合のプロセスに完全に反するものである」と語りました。
イラン代表団は、アスタナ会合の1日目にもロシア代表団と会談し、シリアの情勢変化について意見交換を行いました。
ハージー氏はこの会談で、最新の国際情勢変化とそれによるシリアへの影響に触れ、シリア危機の平和的な解決におけるアスタナ会合の保障国の共同意志と重要性を強調しました。
アスタナ会合に参加したロシア大統領特使のアレクサンドル・ラブレンチェフ氏も、この会談において、シリアに関するイランとロシアの共通の見解を強調し、これに関する2ヶ国間の協力の拡大を歓迎しました。
また、特に決議2585を含む諸決議の実施という西側の行動を批判し、西側の政策や立場の再検討および、対シリア人道支援を政治化しないことを強調しました。