北方領土周辺での漁業再開へ、ロシア側が操業認める
9月 28, 2022 15:41 Asia/Tokyo
北方領土周辺での漁業が、ロシア側の操業承認により再開される見通しです。
読売新聞によりますと、北方領土4島の周辺水域で日本漁船が安全に操業できるよう定めた日露間の協定を停止するとロシア外務省が発表していた問題で、日本側が援助金を支払うなど必要な手続きが整ったとして、ロシア側が操業を認めていたことが明らかになりました。
今回の件については、交渉にあたっている北海道水産会(札幌市)に27日火曜、日本の外務省から連絡があったことから、国後島周辺でのホッケ刺し網漁が今月30日にも始まる見通しとなっています。
同会などによりますと、その後の交渉で、援助金支払いなどの手続きは完了したということです。
ロシア側は、同国サハリン州との協力事業への援助金の支払いの未完了を理由に協定の履行停止を発表していました
安全操業は日ロ間の漁業協定の一つで、ロシア当局による日本漁船の拿捕(だほ)などを防ぐため、交渉で漁獲量や漁期、操業隻数といった操業条件を決めています。
今年の操業条件は昨年12月に決まり、ホッケ漁は9月16日から始まる予定でしたが、操業は見送られていました。
ウクライナ危機をめぐり、日ロ関係は対ロシア制裁や相互間の外交官の一部追放などで暗雲が立ち込めていますが、ロシア側は石油・天然ガスプロジェクト「サハリン2」に日本企業の出資・参入を認めるなど、対日外交に対し硬軟を使い分けています。
また日本側も、ロシアとの友好関係に尽くした安倍元首相の国葬へのロシア代表の参加を認めており、シュヴィトコイ大統領特別代表(国際文化協力担当)、ミハイル・ガルージン駐日ロシア大使が出席しました。
タグ