世界的建築家の磯崎新さん死去、米プリツカー賞受賞
(last modified Sat, 31 Dec 2022 09:29:58 GMT )
12月 31, 2022 18:29 Asia/Tokyo

前衛的な作風で知られ、2019年に「建築界のノーベル賞」とも呼ばれる米プリツカー賞を受賞した世界的建築家の磯崎新さんが今月28日、老衰のため沖縄県の自宅で死去しました。91歳でした。

日本の報道各社および、フランス通信が30日金曜、報じたところによりますと、磯崎さんは欧米風建築が世界の主流だった時代に、東洋と西洋の歴史・文化を融合させた作風を確立し、ポストモダン建築の旗手とみなされました。

磯崎さんは大分市出身で、東京大学大学院の博士課程を修了し、日本人で初めてプリツカー賞を受賞した丹下健三さんに師事し、1963年に磯崎新アトリエを設立しました。

また、70年の大阪万博では丹下さんらと共に「お祭り広場」などを手がけています。

さらに、大分県立大分図書館(現アートプラザ)、群馬県立近代美術館で日本建築学会賞を受賞しており、「ポストモダン建築」の旗手として、つくばセンタービルや水戸芸術館なども手がけました。

海外での磯崎さんの代表作には、MOCAロサンゼルス現代美術館や1992年バルセロナ五輪の競技会場「パラウ・サン・ジョルディ」、米娯楽・メディア大手ウォルト・ディズニーの本社が入るチーム・ディズニー・ビルなどがあります。

このほか、96年のベネチア・ビエンナーレ国際建築展では日本館コミッショナーを務め、阪神大震災の廃虚を再現した展示が最高賞の金獅子賞を受けました。

磯崎さんは、プリツカー賞以外にも王立英国建築家協会ゴールドメダルを受賞し、09年5月には日本経済新聞に「私の履歴書」を執筆しています。

 


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