岐阜・関市の包丁砥ぎ工房が大忙し
1月 10, 2023 18:02 Asia/Tokyo
かつて武士用刀を鍛造することで有名だった岐阜県関市の包丁砥ぎ工房では、日々職人が包丁を研ぎ、磨いていますが、彼らの小さな工場が今や、全世界の需要に追いつかず、「うれしい悲鳴」を上げています。
岐阜県関市内はその歴史的背景から包丁・刃物関連の工房が数多く存在していますが、その1つが、大正5年にポケットナイフの製造から始まり、もうすぐ100年を迎える老舗刃物屋・株式会社スミカマです。
特に昨今は、コロナパンデミックによる家庭料理ブームの影響もあって、ナイフやハサミなどの日本の刃物類の輸出額は昨年、過去最高を記録しました。特に、日本製の包丁は、その繊細な精度、なめらかな仕上がり、耐久期間の長さを高く評価する意欲的なシェフやプロの調理師らの間で憧れの対象とされ、また日本製の包丁に鞍替えする調理師も少なくありません。
こうした日本製の刃物の人気の理由として、関市内にある老舗の刃物メーカー『株式会社スミカマ』の代表取締役社長 炭竈 勝美さんは次のように語っています。
「完璧な寿司を作ったり、和牛を正確にスライスしたりするために必要な非常に鋭いエッジを実現するために、同社は 1,000 分の 1 ミリの精度を保証する機械を使用し、職人が手作業で仕上げます」
そして、昨今のブームや関市内の刀剣の歴史についても、「今や世界各国では、新型コロナウイルス大流行前のよりも調理用ナイフ・包丁の需要が高まっているのが見て取れます。今やフル稼働でも追いつけません。関市内の有名な刀剣の専門知識は14世紀にさかのぼります。当時、関市は豊かな自然環境のおかげで、街自体が刀の一大生産地となりました」としました。