福島第一原発港湾内でセシウム180倍の魚が発見 東電発表
6月 06, 2023 19:28 Asia/Tokyo
東京電力は、福島第一原発の港湾内で先月捕獲されたクロソイという魚から、国の基準値の180倍以上の放射性セシウムが検出されたと発表しました。
共同通信などによりますと、基準値を超える放射性セシウムが確認されたのは、5月に捕獲されたクロソイで、食品衛生法の基準値(1キログラムあたり100ベクレル)の180倍に及ぶ1万8000ベクレルの放射性セシウムが検出されました。
クロソイが見つかった場所は原発1〜4号機海側の防波堤で囲まれていて、放射性物質の濃度が比較的高い排水が流れ込む場所だということです。東電は魚が港湾外に出るのを防ぐ網を設置して対策を取っていると説明しています。
福島県沖では昨年1月、水揚げされたクロソイから基準値の14倍の放射性セシウムを検出し、出荷を停止する出来事がありました。
福島第一原発の処理水の海洋放出をめぐっては、安全性を強調する日本政府と、中韓および太平洋上の島しょ国との間で意見の対立があります。
先月29日から今月2日にかけては、IAEA・国際原子力機関の調査団が来日し、処理水放出について報告書をまとめることになっています。