東電が処理水処分計画を説明、海洋放出には「最大限の緊張感で」
8月 23, 2023 15:13 Asia/Tokyo
東京電力が、政府による福島原発の処理水の海洋放出開始決定を受けて記者会見し、「最大限の緊張感をもって準備を進める」と表明しました。
日本の報道各社によりますと、東京電力福島第1原発から出る処理水の海洋放出について、政府が24日木曜の開始を決めたことを受け、東電は日本時間22日火曜午後に記者会見を開き、処理水対策の責任者が「最大限の緊張感をもって準備を進める」と強調しました。
福島第1廃炉推進カンパニーの松本純一・ALPS処理水対策責任者は会見で、「処理水の海洋放出は先送りできない課題だ」と説明し、放出後は「廃炉に必要な施設を計画的に建設していきたい」と強調しています。
ただ、関係者らへの理解が得られたかを問われると「廃炉に向けて重い責任を果たしていくことに尽きる」と繰り返すのみにとどめました。
東電によりますと、最初は10基のタンクに入っている約7800トンを約17日間かけて海に流すこととし、慎重を期すため、海底トンネルの手前で一部を取り出してトリチウム濃度を測定し、基準値未満だと確認するということです。
放出開始は、測定結果や気象・海洋の状況を確認した上で、24日朝に判断する見込みです。
全体としては、今年度中にタンク約40基分に相当する計約3万1000トンの処理水を処分する計画で、年度末に翌年度の放出量などを公表する見通しです。