9月 10, 2023 19:37 Asia/Tokyo
  • 日本の岸田首相と中国の李強首相
    日本の岸田首相と中国の李強首相

G20サミットやASEAN関連の首脳会議を終えた岸田首相が、訪問先のインドで開いた記者会見で、福島第一原発の処理水放出について国際社会の理解は一層広まったと指摘し、中国に対し、WTOなどの枠組みを活用して日本産水産物の輸入規制を即時撤回するよう求めていく考えを示しました。

NHKなどによりますと、会見で岸田首相は、東京電力福島第一原発の処理水放出について首脳会議や会談などで説明を尽くしたとした上で、「これまでも多くの国から『処理水放出のプロセスが安全で透明性の高いものだ』との評価をもらっているが、こうした理解が一層広まったと感じている」と述べました。

また、中国の李強首相にも立ち話で直接日本の立場を伝えたことに触れた上で、中国に対し、WTO世界貿易機関や、日本や中国などが参加するRCEP地域的な包括的経済連携などの通商枠組みを活用し、日本産水産物の全面的な輸入規制を即時撤回するよう求めていく考えを示しました。

一方で、G20サミットで首脳宣言が採択されたことを評価するとともに、「ウクライナにおける公正かつ恒久的な平和や国連憲章の原則の堅持について、すべてのG20メンバーの間で一致できたことは大きな成果だった」と説明しました。

さらに、調整がつけば今月19日からニューヨークを訪問して国連総会に出席することを明らかにし、「国際社会が複合的な危機に直面する中、分断・対立ではなく、協調に向けた日本ならではの対応や考え方を示す機会にしたい」としました。

 


ラジオ日本語のソーシャルメディアもご覧ください。

Instagram     Twitter     urmediem


 

タグ