トランプ大統領の関税戦争;欧州は太平洋ブロックに向かっているのか?
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トランプ大統領の関税戦争;欧州は太平洋ブロックに向かっているのか?
世界的な秩序をかく乱したトランプ米大統領の行動により、EU欧州連合は環太平洋諸国との関係拡大と深化へと転じてきています。
英紙フィナンシャル・タイムズは3日土曜、「欧州の高官や外交官は、トランプ米大統領の政権復帰が、EUと太平洋貿易圏の戦略的パートナーシップ構築に目指していたものの、停止されていた計画の復活の要因だと考えている」と報じています。
【ParsToday国際】トランプ大統領が関税賦課を発表して以来、カナダ、日本、メキシコを含む12カ国からなる貿易圏とEUの間のより強い絆や協力関係を築く計画が、以前よりも速いペースで増加しています。
欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長はフィナンシャル・タイムズ紙とのインタビューで、「双方は人類の利益のために世界中で公正な貿易慣行のルールに関して協力を求めている」と語りました。
また「両陣営は、現在の混乱の中でWTO世界貿易機関内のいずれの要素が改善されるべきか、そしてそれを実現するためにの緊密な関係の構築方法を検討している」と強調しています。
CPTPP・環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定は2018年に設立され、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、イギリス、ベトナムが参加しています。ちなみにEUは現在、同協定の加盟国のうち9カ国と二国間協定を締結しています。
カナダ外務省はまた、同国として欧州およびインド太平洋地域との貿易関係の強化に尽力していることを明らかにしました。
さらに、ニュージーランドとシンガポールの首相もここ数週間において、両国間の協力深化という構想を承認しています。