大雨被害、これまでに6人死亡 あす以降も激しい雨
前線が停滞している影響で11日から続いている大雨により、これまでに各地で6人が死亡、4人が行方不明、11人がけがをしています。
NHKによりますと、長崎県では雲仙市で13日、住宅2棟が土砂に押し流されて59歳の女性が死亡し、夫と娘の2人の行方が分からなくなっています。17日になって、現場から1人の遺体が見つかり、警察などが身元の確認を進めています。
また西海市では14日、用水路の中で70代の女性2人が見つかり死亡が確認され、警察が大雨との関連を調べていましたが、17日になって今回の大雨による死者と認定されました。
長野県では、岡谷市で15日早朝に土石流が発生して住宅にいた5人が巻き込まれ、全員が救助されましたが、41歳の母親と小・中学生の息子2人の合わせて3人が死亡、40代と10代の男性2人が軽いけがをしました。
広島県では、東広島市で14日、田んぼの様子を見に行った80代の男性が帰って来ないと通報があり、警察や消防が行方を捜しています。
熊本県では、人吉市の球磨川で14日、船の様子を見に行った70代の男性の行方が分からなくなっていて、警察や消防が捜索しています。
今月11日の降り始めから17日午後7時までの雨量は、長崎県雲仙岳で1218.5ミリ、佐賀県嬉野市で1171ミリ、福岡県大牟田市で1011.5ミリ、佐賀市で1002.5ミリなどと九州の各地で1000ミリを超えました。佐賀市と嬉野市では、わずか1週間足らずで平年の年間降水量の半分を超えています。
今後の予想では、あす18日にかけて西日本から東日本にかけての広い範囲で1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあるほか、北日本でも雷を伴って激しい雨が降るおそれがあります。前線の活動は、19日ごろから次第に弱まる見込みですが、すでに大雨が降った地域では土砂災害が多発したり、これまでより規模の大きな災害が起きたりするおそれがあります。
政府は15日に大雨に関する関係閣僚会議の2回目を首相官邸で開き、菅首相は国民に引き続き警戒を求め、「国民の生命、安全を守るために、引き続き一丸となって対応に全力を尽くしてまいります」と述べました。
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