日本の大学で対面授業が相次いで再開、コロナ禍3度目の春迎え
コロナ禍で3度目の春を迎えた中、日本全国の大学が相次いで、新年度からオンライン授業の比重を下げ、対面授業を拡大しています。
NHKが13日水曜、報じたところによりますと、国内各地の大学では新年度から対面授業を拡大する動きが相次いでいます。
実際に、新学期を迎えてコロナ対策を緩和する大学も出てきており、その例として慶應義塾大学が5割程度だった対面授業をおおむね9割を超える授業科目で実施する方針を示しているほか、半分以上オンラインだった熊本大学は、授業のおよそ7割を対面で実施する方針を示しています。
また、東京大学教養学部も4月の授業開始3週目から原則として対面授業を実施する予定だということです。
明治大学は、すでに対面授業7割を目安としてきた授業方針を見直し、感染対策を徹底しながら全面的に対面授業を実施するとしています。
小中学校や高校に比べ、これまで国内の大学ではオンライン授業と対面授業の併用が続けられ、国の調査では、昨年度の後期授業について対面が7割以上とした大学が83%だった一方、17%に当たる200校近くが半分以上はオンラインで行うと答えていました。
文部科学省は、新年度に向けた全国の大学などへの通知の中で「豊かな人間性を育むうえでは対面による学生や教職員との交流も重要な要素だ」として、感染対策を十分講じたうえで対面授業の実施に適切に取り組むことや、図書館などの学内施設の利用機会を確保するよう求めていました。
また、対面授業ができない場合も学生の理解を得ることや、新入生に限らず学生が不安を抱えやすい状況にあるとして、相談体制などきめ細かな対応をとるよう求めています。
一方で文部科学省によりますと、去年12月時点で新型コロナの影響で中途退学した人は前年度の1.4倍に増えていて、理由のうち「学生生活への不適応や修学意欲の低下」が30%と10ポイント程度増加していました。