日本の研究者が塩味を与える箸を発明、日本人の今後の塩分節制に貢献か
4月 23, 2022 15:30 Asia/Tokyo
明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科の宮下芳明研究室が、減塩食品の味わいを増強させる電気刺激波形と箸型デバイスを開発しました。
キリンホールディングス株式会社と明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科の宮下芳明研究室は、共同研究の結果、減塩食品の味わいを増強させる電気刺激波形と箸型デバイスを開発したことを発表しています。
また、減塩の食生活を送る人を対象とした臨床試験を実施し、両者が開発した箸型デバイスを用いると、減塩食を食べた時に感じる塩味が1.5倍程度に増強されることが確認されました。
今回の箸型デバイスには、微弱な電流で塩味をコントロールし、減塩色の味わいを増強させる電気刺激波形が付与されています。
この技術は、年齢とともに減少する味覚を高め、塩分摂取量が多すぎる国の人々の食事を規制するために使用できるとされています。
高ナトリウム食は高血圧や脳卒中などの健康問題につながる可能性があり、特に日本の平均的な成人の塩分摂取量はWHO世界保健機関(WHO)の1日推奨量の2倍にも及んでいます。
これについて、キリンの研究者佐藤愛氏は「これらの病気を予防するには、消費する塩の量を減らす必要がある。従来の方法で塩分を少なくすることを避けようとすると、好きな食べ物を食事から切り離したり、無味乾燥な食べ物を食べ続ける痛みに耐えなければならない」とコメントしています。
今後の課題として、過剰な塩分を消費することが多い人々の健康を改善することを目的として、研究者らはこのプロトタイプを早ければ来年にも商用製品にしたいと考えています。
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