東大が、廃棄食材利用の完全植物性新素材を発表
東京大学生産技術研究所が昨年5月、植物などの廃棄食材を利用した完全植物性新素材を発表しました。
不可食部を含む廃棄食材からコンクリートの4倍近い曲げ強度をもつ新素材になり、建材としてだけでなく、原料となった野菜や果物の匂いや味を残すこともでき、新しい食品としての可能性も秘めているとされています。
この可食素材の開発に携わったのは、コンクリートを専門とする、東京大学生産技術研究所人間・社会系部門持続性建設材料工学准教授 酒井雄也氏です。
酒井裕也氏が率いるチームは、期限切れの食品を、食用であるだけでなく、元の材料よりもおいしい建築材料に変える技術を開発しました。
酒井氏は、この技術について「セメントの代わりに木材だけでなく、落ち葉や野菜なども資源として利用でき、コンクリートがれきや廃木材の有効利用手段になるものだ。次世代コンクリートの研究も進めており、今回の新素材製造技術は、その過程で生まれた。コンクリートがれきを使用しない植物と木材の粉末から製造した建材を試していた際、ふと食べてみたところ、意外とイケたことが発端だ」と語っています。
この技術は、おがくずから建材を得る方法を基本としており、ここでは様々な野菜の残骸が原料となっています。それらは真空チャンバー内で乾燥され、粉末に粉砕され、次にスパイスが風味付けのために加えられます。粉末を少量の水で希釈し、高温でプレスして材料を焼きます。
その結果、比較的柔らかく、インスタントスープの練炭のようにかじることができますが、同時に、物質はコンクリートよりも曲がりが強いです。最強は中国キャベツの標本で、カボチャの「食用コンクリート」の3倍を超えていました。追加の処理なしで、そのような材料は最大4ヶ月間腐敗に抵抗します。
最も興味深いのは、特定の種類の廃棄物やスパイスの広範囲な組み合わせが可能だということです。
したがって、さまざまな操作特性と美食特性を備えた材料を入手することができ、日本の科学者たちは、資本建設ではなくても、少なくとも建物の装飾に使用できると確信しています。