12月 13, 2022 20:28 Asia/Tokyo

イエメン政治高等評議会のアル・マシャート議長が、アメリカが主導するアラブ連合によるイエメン封鎖は同国の人々を困窮させているとしました。

イエメンのアルマスィーラ・テレビによりますと、アル・マシャート議長は12日月曜夜、アメリカ主導のイエメン侵略や封鎖に言及し、「この行為は、インフラ破壊、各種サービス停止、公務員の給与未払いなどの面で大きな影響を与えている」と強調しています。

続けて、「米国による封鎖は、医療、電気、上水、道路といった社会サービスの提供を最も阻害する主要因の1つであり、これらのサービスの剥奪によりイエメン国民を苦しめているだけでなく、サービス提供のコストも増加させている」としました。

また、「国際機関からのわずかな支援を停止させ、イエメンの人々の社会サービス状況の悪化へと仕向けることは、米国を筆頭とする侵略国の行う仕業の1つである」と強調しています。

そして、「我々は、解決策の1つとして再生可能エネルギーについて話し合っている。これは、社会サービスのコストを削減し、その質の向上や継続に役立つ可能性がある」としました。

サウジアラビアは、アメリカ、アラブ首長国連邦、および他のいくつかの国の支援を受けて、2015年3月よりイエメンへの軍事侵攻を開始し、同国を完全に封鎖しました。

アラブ連合軍は、イエメンから数百万バレルの石油を盗み出しているだけでなく、同国へ燃料を運ぶ船舶の拿捕や入港阻止により、戦争で荒廃したこのアラブ圏最貧国に、石油製品、燃料、医薬品などの不足の危機を引き起こしています。

イエメン国民は、アラブ連合軍が勃発させた戦争により、世界最悪の人道危機のひとつに巻き込まれています。

国連によれば、3000万人のイエメン総人口の約4分の3にあたる、1200万人の子どもを含む2300万人以上が、8年目になろうとするイエメン戦争の中で人道支援を必要としています。

さらに同国では、200万人以上の子どもたちが栄養失調となっています。また、900万人の子どもを含めた1700万人以上が、上水、衛生、医療などのサービス不足により苦しんでいます。

 


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