May 15, 2024 15:10 Asia/Tokyo
  • ハリウッドの固定観念;短絡的なアジア人、危険なアフリカ人、奔放なラテン系、冷酷なロシア人
    ハリウッドの固定観念;短絡的なアジア人、危険なアフリカ人、奔放なラテン系、冷酷なロシア人

ラテン系アメリカ人は米国最大の少数民族であり、同国の総人口の約18%を占めています。西暦2000年以降の2682本の映画を見ると、ラテン系の登場人物についてのストーリーでは、性行為アピールに重点が置かれていることが分かります。

ハリウッド映画の固定観念は西欧人の意識における偏見を反映し、形成するものです。こうした一方的な思い込みは通常、アジア人を神経質、黒人を危険因子、ラテン系を誘惑的な存在として提示しています。

この報告では、1928年以来 6000 以上のアカデミー賞対象映画で使用されているステレオタイプについて言及しています。

 

短絡的で神経質なアジア人

アジア人に対するハリウッドのイメージ形成

 

アジア人は世界の総人口の半分以上、米国の総人口の6%弱を占めています。2017年と2018年にはハリウッドでの全配役のうちアジア人は3%でした。多くの場合、形成されたこれらのイメージは完全に欠陥があります。その例として、アジア人は主に近視眼的で怒りっぽい人柄として描かれています。

 

最初に死ぬのは黒人

これに対し、黒人の登場人物は全配役の12.5%を占めています。初期のハリウッドにおいてアジア人と同様、黒人役は多くの場合黒人自身には演じられませんでした。実際、彼らが登場するのは肌を黒く塗った白人俳優が演じる風刺以外、ほとんどなかったのです。

今日に至るまで、黒人男性はしばしば、怖い人物や怒りっぽい人物として、また黒人女性は暴力的な人物として描かれています。映画のストーリーの中で登場人物が死ぬなら、最初に死ぬのはおそらく黒人の人物です。人種的な固定観念に対する認知が高まっているにもかかわらず、ハリウッドは相変わらずこの行為を続けています。

 

アフリカ人は危険人物

ハリウッド映画でのアフリカ人に対する不可解な固定観念

 

黒人に対するハリウッドでの固定観念的なイメージとは、主に黒人のアメリカ人を指します。アフリカ人に対する固定観念はさらに突飛なものとなっていますが、その理由の一つとして、アフリカ人を主人公にしたハリウッド映画が非常に少ないことが挙げられます。ハリウッド映画では、大陸は「現代」文明とのつながりが限られている謎めいた危険な土地として描かれています。

 

性的な魅力を持つ者として扱われるラテン系人物

ハリウッドから見てラテン系女性は魅惑的

 

アメリカではラテン系は最大の少数民族であり、総人口の約18%を占めています。西暦2000年以降の2682本の映画を見れば、ラテン系の登場人物についての物語では性行為のアピールに重点が置かれていることがわかります。ラテン系女性は、常に魅惑的に見える誘惑因子の1つなのです。

 さらに、映画はアメリカ大陸全体におけるラテン系文化の多様性、つまり南米人全体の典型的な特徴である褐色の肌、黒髪という外見を無視する傾向があります。

 

無慈悲で暴力的なロシア人

ハリウッドではロシア人役は非ロシア人が演じることが多い


結論として、映画中のロシア人は依然としてハリウッドの冷戦時代のイメージによって定義づけられています。最も一般的な固定概念は「頑なで冷酷な酒飲み」というものです。ハリウッドでロシア人役をロシア人以外の役者が演じることが多いのは、なんとも不可解なものです。冷戦時代、ハリウッドでは本物のロシア人俳優の不足は十分想定が可能でした。しかし、新しい映画でもロシア人役にロシア人以外の人物が選ばれることが多くなっています。

引用元;

Schacht, Kira. 2019. What Hollywood movies do to perpetuate racial stereotypes. 2019 . DW

 


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