トルコ大統領選でエルドアン氏勝利 イラン・ロシアの大統領も祝辞
28日日曜に決戦投票が行われたトルコの大統領選挙で、現職大統領のエルドアン氏が、野党連合の推すクルチダルオール氏を破って当選し、さらに5年間大統領を務めることになりました。
トルコ大統領選挙決戦投票は、すべての票の集計が終了した結果、エルドアン現大統領が52.11%にあたる約2700万票を獲得し、第13代トルコ大統領としての任期をさらに5年間延ばすことになりました。
野党6党による「国民連合」の推す候補でエルドアン現大統領と決戦投票で競ったクルチダルオール氏は、約2400万票を獲得したものの勝利には手が届きませんでした。
今回の決戦投票には、トルコ有権者の84.57%が票を投じました。
エルドアン氏の勝利が伝えられた後、イランのライースィー大統領、ロシアのプーチン大統領、リビア国民統一政府のドベイバ首相、ハンガリーのオルバン首相、パキスタンのシャリフ首相、カタールのタミーム首長といった各国首脳やパレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスが、これを祝福するメッセージを寄せました。
今月14日に行われた最初の大統領選挙では、トルコ選挙管理委員会の集計に基づけばエルドアン氏が獲得したのは49.5%にあたる2708万8000票余り、クルチダルオール氏は44.89%にあたる2456万8000票余りで、過半数にとどかなかったために、同国初となる決選投票が実施されることになりました。
69歳になるエルドアン氏は、これまで長年にわたりトルコの政治決定の中心部で活躍してきました。同氏は1994年から1998年までイスタンブール市長を務めた後、2001年に公正発展党を設立して2002年の選挙で勝利し、2003年にはトルコ首相に就任しました。
その後、2014年に大統領となり、2017年には国民投票を経た憲法改正を行って、国家元首である大統領を行政の長とする「大統領政府制度」の採用を実現させましたが、近年は、トルコ国内の経済危機や人権・法治関連の制限が強化されたことにより、政治的圧力も受けていました。
今月14日に最初の大統領選挙とともに実施された議会選挙では、同氏の率いる公正発展党と与党同盟が過半数の議席を獲得しています。