イエメン首都で、雑踏事故により少なくとも78人死亡
4月 20, 2023 16:12 Asia/Tokyo
西アジア・イエメンの首都サヌアで雑踏事故があり、少なくとも78人が死亡しました。
ロイター通信が20日木曜、イエメン・アルマシーラテレビの報道として伝えたところによりますと、この事故で負傷者も複数出ており、13人が重傷を負っているということです。
イエメン内務省の報道官は声明で、「イスラム教の断食月・ラマザーン月終了を前に商人らが貧民らに支援金を配った際に事故が発生した」と説明しました。
事故現場となったのは、サヌアの旧市街とされています。
また目撃者らによると、1人当たり約9ドル相当の支援金を受け取ろうと何百人もの人が学校に殺到しました。
このとき、集まった人々を制御しようと空中への発砲が行われた際、電線に当たったとみられ、爆発音が起き、人々がパニックに陥って折り重なるように倒れ始めたということです。
イエメン内務省はまた、支援金配布に関与した2人の商人を拘束したと明らかにしました。
イエメンは2015年3月以来、米国、アラブ首長国連邦、および他のいくつかの国の後方支援を受けたサウジアラビアの軍事侵攻を受け、陸、海、空から全面的に封鎖されてきました。
国連の情報筋によりますと、イエメンでは2021年末までに国内の情勢不安やサウジ主導アラブ連合軍の攻撃により、37万7,000 の市民の命が奪われ、また同国のインフラと経済に1,260億ドル以上の損害が生じました。
こうした事態を受け、イエメン人の80%が人道支援を必要としています。
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