板挟みのイラク;米国からの圧力と首相選出に立ちはだかる課題
12月 17, 2025 12:02 Asia/Tokyo
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ドナルド・トランプ米大統領(右)とマーク・サワヤ米国イラク特使
イラクの新内閣樹立のプロセスが、次期政権に対する米国の政治・外交的圧力の高まりにより複雑化し、抵抗集団からの明確な反発を引き起こしています。
イラク新政権発足を目前に米国からの外交・安全保障面での圧力が高まっていることで、イラクの政治的均衡は混乱に陥っています。マーク・サワヤ米国イラク特使が反体制派の存在を「国家主権を弱める要因」と厳しく批判したことで、これらの勢力は激しい反発を示し、シーア派政治連合「調整枠組み」の内部にも緊張が生じています。
【ParsToday西アジア】アメリカは国際的支援をイラク新政権の体質と関連付けることで、同国政府の武器独占と抵抗勢力の影響力低下を強調しています。一方、抵抗勢力は議会で少なくとも97議席の確保を強調するとともに、イラクの政治情勢における不可欠な存在を自認しており、いかなる脅威に対しても「即時対応」すると警告しています。
このような状況下で、シーア派政治連合「調整枠組み」は、アメリカの懸念を和らげつつ、国家主権と国内の政治基盤を守り抜く首相を選出するという困難な課題に直面しています。イラク政治筋は、全ての陣営が直接対決の大きな代償を認識しているため、「緊張管理」のシナリオがより可能性が高いと考えています。
これらの事柄から総合的に判断して、イラクは国内の要求と外部からの圧力のバランスが国の将来の安定を決定づけるという重要な時期にあると見られます。
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