本日のトピック サウジアラビアのイエメンでの犯罪と国連事務局長の消極的な態度
(last modified Thu, 04 Aug 2016 11:33:38 GMT )
8月 04, 2016 20:33 Asia/Tokyo
  • 本日のトピック サウジアラビアのイエメンでの犯罪と国連事務局長の消極的な態度

サウジアラビアのイエメンにおける犯罪の影響について、数々の報道が伝えられています。この犯罪は、サウジアラビアに人道的な危機を引き起こしており、国際機関の懸念を呼んでいます。

ナジャフィー解説員

国連は、「少なくとも37万人のイエメン人の子供が、栄養不良に苦しんでいる」と発表しました。国連はさらに、「イエメンの人口のおよそ半数にあたる1400万人以上が、食料や医薬品の支援を必要としている」としています。

これ以前にも、FAO国連食糧農業機関が、「イエメン人の50%、特に22州のうち19州の住民が、飢餓に苦しんでおり、70%が食糧を確保する上で困難に直面している」と発表していました。

国連人道問題調整事務所のイエメン担当官も、イエメンの人々、特に子供の生活は危機的な状況にあるとし、「この危機は、衝突の継続や世界の無関心によって、さらに悪化するだろう」と語りました。

こうした中、サウジアラビアが、イエメンで大規模な人権侵害を行っているのが明らかであるにも拘わらず、国連のパン事務総長は、2日火曜、国連安保理への報告の中で、イエメンの子供たちの将来に懸念を示すに留まりました。パン事務総長は、「イエメンの人道状況に関する報告を見直し、サウジアラビアを子供の権利侵害者のリストに加えることに関して決定を下すには、さらなる時間が必要だ」と語りました。パン事務総長はこの報告で、イエメンの子供の状況に対して深刻な懸念を表明し、「この問題に関する前回の報告の見直しを続ける」と語りました。この前回の報告は、サウジアラビアの抗議に直面しました。

パン事務総長は、「サウジアラビアの皇太子や外相など、関係者と会談し、イエメンの子供の現在の状況や、戦争や封鎖が彼らに及ぼす影響についての懸念を伝えた」としています。

この発言は、サウジアラビアの国連大使の以前の表明を認めるものです。同大使は、「サウジアラビアを子供の権利侵害者のリストから除外するという国連の決定は最終的なもので、それを見直すことはない」と語っていました。

このような状況の中、イエメンの国民代表団は、クウェートの和平協議で、イエメン危機の解決に向け、包括的かつ政治的な方法を見出すよう求めました。さらに、「我々はイエメンでの和平実現を求めているが、サウジアラビアの代表団は、協議の当初から、協議の進展を妨害してきた」としました。

イエメンの国民代表団は、国際社会、特に国連や安保理に対し、改めて、イエメンの人々の問題を解決するために、それぞれの責務を果たすよう求めました。