イエメン戦争
視点;サウジ主導アラブ連合軍のイエメン侵攻から1900日
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サウジ主導アラブ連合軍のイエメン侵攻
2015年3月26日に始まった、イエメンに対するサウジアラビア主導アラブ連合による戦力的に不均衡な戦争は、明日で1900日目を迎えます。
この戦争は1900日目を迎えますが、この戦争がもたらした結果は何だったのか?という重要な問いが存在します。
戦争の結果については、サウジとイエメンについて個別に検証していかなければなりません。サウジは、短期間でシーア派組織アンサーロッラーを打倒し、この戦争に終止符を打つことができると宣言してイエメン戦争に突入しました。しかしながら、この戦争が開始されてから1900日が経った今も、サウジ政府の野望は未だ実現しておらず、対するアンサーロッラーはイエメンの首都サナアで、イエメン救国政府を樹立し、イエメンで最も組織化され、最も統一のとれた政治の立役者と考えられています。これに加え、イエメン戦争が長期化したことと戦争の主導権を失ったことは、サウジにとっては大きな敗北を意味します。戦争はサウジに莫大な経済負担をもたらし、IMF国際通貨基金の概算では、サウジは戦争に2300億ドルの費用を投じています。また莫大な戦費は、税金とエネルギーの輸送価格の上昇というかたちでサウジ国民の生活費を増やし、サウジ政府も予算不足に直面しています。
イエメンにとっての戦争は、経済的影響に加え、人的・社会的にも大きな損失をもたらしました。最近、ある独立系の市民社会組織は報告の中で、「サウジアラビアがイエメンに侵攻したその時から、1万6672人の民間人が殺害され、そのうちの3742人が子ども、2364人が女性である。またこの間(かん)、2万6079人の民間人が負傷し、そのうちの3992人が子ども、2742人が女性である」と記しています。
これらの数字は、戦争の直接的な影響にのみ関連したもので、病気、飢餓、難民化によって引き起こされた間接的な死傷者数は、この何倍にも上ります。イエメン戦争は、社会的にも道路、学校、病院、大学、医療・保健施設、モスク、観光施設、空港、港湾、送電所、橋梁、工場、農場、ガソリンスタンド、住宅など、イエメンの社会インフラの80%以上を破壊しました。 これらすべては、イエメンに対する戦争の目に見える具体的な有形の物質的影響です。
戦力のアンバランスな戦争がもたらしたものは、物質的な影響だけに留まりません。多くの子どもたちは、父親か母親、あるいはその両方を亡くしています。そして、多くの親も様々な年齢の子どもを亡くしています。300万人以上のイエメンの子どもたちが教育を受けられないままでいます。また、何千人ものイエメンの人々がこの戦争で障害者となりました。これらの人々は、サウジ主導アラブ連合軍によるイエメン戦争が生み出した目に見えない影響のほんの一部でしかありません。その影響は短期では終わらず、むしろ長期にわたりイエメンの人々の暮らしや社会に影響を及ぼすものです。
総括するなら、イエメン危機は要するに、サウジ王家が犯した人道的大惨事の明確な実例であるということです。しかし、国際社会はこの惨事が起こるのを阻止したり、その加害者を処罰したりすることはしていません。 なぜなら、西側の大国、特に米国がイエメン戦争においてサウジ王家を支援しているからなのです。
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