新型肺炎
新型コロナウイルスへの対処、 G20サミットでのスピーチの焦点
サウジアラビア、ロシア、中国の当局者は、オンライン形式で開催されているG20サミットでのスピーチで、新型コロナウイルスの感染拡大に対抗するための世界的な意志形成の必要性を強調しました。
サウジアラビアが議長国を務め、オンライン形式て開催されるG20・主要20カ国・地域サミットは、21日土曜、サウジアラビア国王のスピーチで開会し、明日22日まで開催されます。サウジアラビアは、G20サミットの議長国となった最初のアラブ諸国です。今回のサミットは、「万人のために21世紀の機会を実現する(Realizing Opportunities of the 21st Century for All)」をテーマとして、新型コロナウイルスの感染拡大によりオンライン形式で開催されます。議長国のサウジアラビアは、G20諸国は新型コロナウイルス対策のために210億ドル以上、世界経済への支援のために11兆ドルを拠出する、と発表しました。
サウジアラビアのサルマン国王はこのサミットの開会式において、世界における新型コロナウイルスの感染拡大を指摘し、「新型コロナウイルスの感染拡大は経済に深刻な損害を引き起こし、世界にとって前例のない危機へと変貌している」と述べ、新型コロナワクチンが手頃な価格ですべての国が利用できるようにすることを要望しました。
ロシアのプーチン大統領もG20サミットで演説し、全ての人が新型コロナワクチンを入手する必要性を強調し、「ロシアは自国で生産したワクチンを他の国々が利用できるようにする準備ができている」と述べました。また、失業者と貧困者の増加を、人類が直面する最大の課題であるとし、「G20は保護政策や制裁を放棄すべきである」と語りました。
中国の習近平国家主席も、このサミットにおいて、「中国は新型コロナワクチンの開発および配布に向けて、国際社会と相互協力する準備ができている」と述べました。そして、新型コロナウイルス感染症などの疾病に対処するためには「強力な世界的緊急医療システム」の構築が不可欠である、と語りました。
トルコのエルドアン大統領も、G20サミットへのビデオメッセージの中で、「最も深刻な健康上の危機と言われる新型コロナウイルスのパンデミックは、経済から人間関係に至る我々の生活の全ての側面で深刻な影響を及ぼしている。この感染症はまた、宗教、言語、地域、肌の色に関係なく、私たち全員が同じ家族の一員であることを再び証明した」と述べました。
G20サミットは現在、サウジアラビアが議長国となり開催されています。サウジアラビアの人権運動家らと政治囚の家族らは、サウジアラビアが主催するG20サミットのボイコットを求めるキャンペーンを開始し、サウジ体制が同国の知識人や市民活動家を逮捕し続けていることから、同国首都リヤドでのG20サミットの開催は全く意味がないと発表しています。
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