7月 26, 2022 18:06 Asia/Tokyo

カナダを訪問中のローマ教皇・フランシスコが同国の先住民族に対し、同民族の子どもたちが虐待を受けた寄宿学校の運営にカトリック教会が関わっていたことを謝罪しました。

カナダでは、1874年から1996年にかけて、15万人以上の先住民の子どもたちが家族から引き離され、寄宿学校に送られました。

これらの子供たちの多くはこの寄宿学校で、自分たちの母語を話すと殴打されたうえ、十分な食事も与えられず、性的虐待を受けるなどの扱いを受け、TRCカナダ真実和解委員会はこれを文化的ジェノサイドと認定しています。

IRIB通信によりますと、フランシスコ教皇は25日月曜、このような寄宿学校が近辺に2校存在したカナダのアルバータ州マスクワシス市において、「私は、(この問題について)非常に恥ずかしく感じている。そして、曖昧なかたちではなく明確に、これらの先住民に対して多くのカトリック教会関係者が行った汚らわしい悪意的な行為について、許しを求めたい」と述べました。

また、生存者とその子孫の心情を癒すためにこれらの学校の真剣な調査を求めたうえで、カトリック教徒による文化的同化の強制を、嘆かわしい汚点かつ悲劇的な誤りだとしました。

このカナダ先住民族へ向けた発言は、フランシスコ教皇による同国での最初の謝罪となりました。教皇の今回の訪問は、これらの寄宿学校跡で墓標もない集団墓地が見つかったことが昨年大きく取り上げられたことで(カトリック教会についた)深い傷を修復することが目的の一部でした。

85歳になるフランシスコ教皇は今年初め、バチカンにおいて先住民族のグループと面会した際に今回の訪問を約束し、その場で初めて口頭での謝罪を行っていました。

教皇は、「私は、私の改悛の巡礼の第一歩としてここにやって来た。あなた方の中で私は、もう一度許しを求めるとともに、改めてあなた方に対し、深く遺憾に思っていることを告げる」としました。

 


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