米誌、「米はウクライナ戦争の敗者」
-
米はウクライナ戦争の敗者
米誌ナショナル・インタレストは、米政府によるウクライナ戦争への介入の結果を分析し、「ロシアとウクライナのどちらかが勝っても、この戦争で戦略的敗北を喫するのはアメリカだ」と分析しました。
同誌のウェブサイトでは、「ロシアは中国やその他のユーラシア諸国、ペルシャ湾岸諸国と緊密な関係を築いており、欧米とは距離を置いている」としています。
ロシアは、欧州がもはや自身にとって最大の石油・ガスの買い手にはならないことを悟っており、中国やインドといったアジア諸国への供給を増やし、ウクライナ戦争開始後、サウジアラビアを抜いて中国向けの最大の石油輸出国となりました。
同誌は、エネルギー分野におけるロシアと中国の密接な関係は、両国をユーラシアにおける戦略的同盟に導くとしています。そして、中国は、ロシアを忠実なエネルギー供給国としてつなぎ止めることで、インド太平洋地域においてアメリカやその同盟国と対峙する際に、さらなる戦略的柔軟性を持つことになるとしています。
ウクライナ戦争開始後、ロシアはインドとのエネルギー貿易を著しく増加させています。インドはそれまでロシアからの石油はあまり多く輸入していませんでしたが、今では日量76万バレルに達しています。こうしたロシア産化石燃料の対インド輸出増加は、日米豪印による安保枠組み「クアッド」に打撃を与えると見られます。
また、西側諸国によるロシアへのエネルギー制裁は逆効果となっており、サプライチェーンの混乱とインフレの増大を引き起こしています。
このため、EUはその経済的影響から脱出しようともがいています。
ウクライナ戦争はNATO・北大西洋条約機構に活力をもたらし、新たな加盟国も加わる見込みですが、そうした状況の中、アメリカはNATOの他の加盟国と比較して、対ウクライナ支援の主な負担を担っています。

