ウクライナ首都キエフの日本大使館、約7か月ぶりに再開
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在ウクライナ日本大使館
去る3月から閉鎖していたウクライナの首都キエフ(ウクライナ語読み・キーウ)にある日本大使館が、7ヶ月ぶりに業務を再開します
ロシア・西側諸国間の国境付近で、NATO北大西洋条約機構が挑発行為に出たことを受け、ロシアは去る2月24日、ウクライナでの特殊軍事作戦を開始しました。
アメリカを筆頭とする西側諸国は、ウクライナでの緊張緩和や紛争の停止に向けた措置を講じなかったのみならず、ウクライナへの武器供与やロシアへの圧力行使により、今回の一連の情勢不安を助長しています。
日本の報道各社によりますと、日本政府は、ウクライナでのロシアによる特殊軍事作戦の開始を受け、去る3月から閉鎖していた首都キエフの日本大使館を現地時間の5日水曜から再開すると発表しました。
同大使館の再開は、隣国のポーランドに3月上旬に移して以来、およそ7か月ぶりのことです。
領事窓口業務については、引き続きワルシャワの在ポーランド日本国大使館やジェシュフ連絡事務所で対応し、現地の日本人とは日常的に連絡をとれる体制を維持するということです。
これについて、日本外務省は5日、「政府として総合的に検討した結果、10月5日、キーウの在ウクライナ日本国大使館を十分な安全対策を講じた上で再開する。安全対策の観点から最小限の職員数で勤務を再開することから、当面の大使館業務については、情報収集やウクライナ政府をはじめとする各国との連絡・調整等に限定する予定だ」と発表しました。
戦況悪化を受けて在ウクライナ日本大使館は3月2日に同国西部の都市リビウに移転し、その後は、隣国ポーランドに移っていました。
日本をのぞくG7の大使がキエフで対面で協議する際、日本はリモートで参加していましたが、「機微な内容には対面でないと難しい」(外務省関係者)状態が続いていたということです。
ポーランドに退避していた松田邦紀・駐ウクライナ大使は、去る8月下旬にキーウを訪問し、同国のシュミハリ首相らと現地情勢などについて意見交換を行ってい活動再開へ向け慎重に準備を進めていました。
なお、日本以外のG7主要7か国の各国は、すでにキエフでの大使館業務を再開させています。