世界の死因第2位は細菌感染症、英誌に論文掲載
(last modified Tue, 22 Nov 2022 07:21:15 GMT )
11月 22, 2022 16:21 Asia/Tokyo
  • 世界の死因第2位は細菌感染症
    世界の死因第2位は細菌感染症

2019年の世界第2の死因が、細菌感染症であったことが明らかになりました。

フランス通信によりますと、2019年の世界の全死亡者のうち、細菌感染症による死者が虚血性心疾患に次ぎ第2位となったとする論文が22日火曜、英医学誌ランセットに掲載されました。

この論文によりますと、新型コロナウイルスが本格的に大流行していなかった2019年には、これらの病原体による感染症が全死亡者の13.6%に当たる770万人の死因だったことが判明し、死因としては、心臓発作など虚血性心疾患に次ぐ割合を占めていたことが判明しています。

こうした細菌感染症による死者の半数は、黄色ブドウ球菌、大腸菌、肺炎球菌、肺炎桿(かん)菌、緑膿(りょくのう)菌の五つの細菌によるものだったということです。

地域別では、サハラ以南のアフリカにおける細菌感染症による死者は人口10万人当たり230人に上っている一方、欧米やオーストラリア、ニュージーランドなどの高所得国では52人にとどまっています。

 研究チームは、ワクチン開発などに向けた投資の拡大を呼び掛ける一方で、未承認の抗生物質の使用には警鐘を鳴らしているほか、手洗いも感染予防の一手段として推奨されています。

報告書の共著者の一人、米保健指標評価研究所のクリストファー・マレー所長は「今回の新たなデータにより、細菌感染が世界の公衆衛生に及ぼす全容が初めて明らかになった」と指摘しました。

細菌感染症による死に関する国際的な集計は、世界初とされています。

この調査は、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団が資金援助している「世界の疾病負担研究」の一環として行われ、204の国・地域で、33種類の一般的な細菌と、11種類の感染症による死亡例を対象に行われました。

 


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