ロシア外務次官「中止以外の選択肢なし」、新START協議について
11月 30, 2022 14:38 Asia/Tokyo
ロシアのリャプコフ外務次官が、「核軍縮の枠組みである新戦略兵器削減条約・新STARTをめぐる対米協議は、中止する以外にない」としました。
ロイター通信が29日火曜、ロシア国営RIAノーボスチ通信の報道として報じたところによりますと、リャブコフ外務次官は新STARTを巡る米国との協議を中止する以外の「他の選択肢はない」と述べています。
また、ウクライナを巡る状況を見る限り「他の選択肢はないような状況だ。今回の決定は政治的なレベルでなされた」と指摘し、「米国は査察の再開というトピックのみに焦点を当てた。一方、他の問題の解決はこれまでも、そしてこれからもわれわれの優先事項だ」としました。
さらに「われわれは繰り返しわれわれの立場を説明してきたが、米国側からその方向に進もうとする意欲を少しも感じなかった」とし、ロシアは米ロ間の核関連問題の多くをカバーする『戦略的安定性』という、より広範な問題について議論したかった」と語っています。
その上で、「ロシアは新STARTを巡る協議に前提条件を付けているわけではないが、『バランスのとれたプログラム』を確認したい」と言及し、年内に協議が開催される可能性は低いとしました。
その一方で「今回の協議が延期されたものの、同条約は引き続き有効」との考えを示しています。
ロシア外務省と米大使館は今月28日、29日に再開が予定されていた新STARTを巡る協議が延期されたと発表しており、米国務省の報道官は新STARTを巡る協議をロシアが「一方的に延期した」と述べていました。
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