全米で暴風雪による死者49人、停電や空の便の混乱も拡大
米国で、記録的な寒波・暴風雪に関連した事件で49人が死亡したほか、停電や空の便の混乱が拡大しています。
CNNによりますと、クリスマスの休日にかけてこれまでにコロラド、イリノイ、カンザス、ケンタッキー、ミシガン、ミズーリ、ネブラスカ、ニューヨーク、オハイオ、オクラホマ、テネシー、ウィスコンシンの12州で、暴風雪による死亡例が報告され、その数は現在も増え続けています。
26日月曜までに確認された死者は、ニューヨーク州エリー郡だけで27人、全米では49人に上りました。各地では依然として捜索救助活動が続けられており、犠牲者はさらに増える恐れがあります。
特にニューヨーク州バッファロー市は、吹雪と過去 140 年間で最悪の吹雪、略奪と盗難、同時に米国では前例のない冬の嵐に見舞われ、積雪により市内の大部分が通行できなくなっています。
さらに、停電情報サイトによりますと、26日月曜夕の時点でニューヨーク、メーン両州の約2万5700戸で停電が続いています。
ニューヨーク州のキャシー・ホークル知事は25日日曜の記者会見で、今回の暴風雪を「バファロー史上、最も壊滅的な暴風雪」とし、2日以上も自宅にとどまっている住民もいると指摘しました。
州内では救助活動支援のために州兵数百人が配備され、州警察は25日までに、妊婦の出産も含めて500件以上の救助活動にあたりました。
こうした事態により、ジョー・バイデン米大統領は、ニューヨーク州での暴風雪により非常事態を宣言しました。
一方、長引く暴風雪の影響で空の便の欠航も増加しており、航空情報サイトによると、米国の空港を離着陸する便は米東部標準時26日午後7時の時点で約3800便が欠航となり、7000便に遅れが出ています。
この結果、アメリカ国民全体の60%以上が今回の暴風雪の影響を受け、嵐と悪天候のために多くのクリスマス旅行がキャンセルされた形となっています。