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各国を侮辱するバイデン米大統領
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各国を侮辱するバイデン米大統領
ボレルEU欧州連合外務安全保障政策上級代表が、先だってヨーロッパを「世界の庭園」と表現して非難を浴びた後、今度は米ケンタッキー州でバイデン大統領が他国を見下す発言をし、物議を醸しています。
すでに80歳になるバイデン大統領は、「最高の日々が過去ではなく将来、我々を待っている」と述べた後、「私は世界140カ国以上を旅してきた」とし、「古いことわざを言い換えれば、世界の他の地域は我々のジーンズの接ぎあてではない。我々は自分で望むことは自分でするべきだ」と語りました。
バイデン氏のこの発言は、大きな波紋を呼んでいます。
バイデン氏の批判派が彼の言葉の性質と目的に疑義をはさもうとしましたが、歴代米大統領の姿勢や行動に視線を向けると、常に他の国に対して、時には西側の同盟国に対してすら、アメリカが上から目線および、地域・国際問題に対し独りよがりな行動をとっていることが明らかになってきます。
アメリカの外交政策の柱と見なされるその一極主義の問題は、その政策と行動に反対・批判する国々に常に不満をもたらしてきました。米国は、過去20年間の一極主義政策に沿って、対テロ戦争を名目とし、ジョージ W. ブッシュ政権下のアフガニスタンおよびイラクの占領をはじめとした地域戦争、オバマ政権下でのシリア合法政府の転覆を目的としたテロ組織の利益保護のための対シリア内政干渉は、西アジアの情勢不安や不安定に加えて、テロ拡散の温床を作ることになりました。
アメリカが起こした戦争は西アジアで数千人もの民衆の命を奪っただけでなく、特にISISのようなタクフィール派テロ組織に対する全面的な支援により、シリアとイラク、さらにアフガニスタンで前例のない犯罪を引き起こしました。
アメリカは、特にトランプ前大統領の時代に、上から目線的な見方を増大させ、一国主義のアプローチを大幅に拡大し、中国などアメリカの競争相手のみならず、ヨーロッパ同盟国とも政治・通商面で対立し、大西洋を隔てた両大陸の協調を、対立へと転換させてしまったのです。
重要な点は、そうした一方的なやり方がバイデン現政権下でも変わらず続いていることです。その一例として、アメリカはウクライナ戦争を口実に、ロシアへの対抗措置のため西側諸国にむけて音頭をとっています。米国の上から目線的な態度や一方的な行動で問題となるのは、他国に自らの意志を押し付けようと様々な手段や方法を使用することです。この点で、アメリカは自らにとっての敵対国やライバル国に対して、一方的で違法かつ圧政的な制裁を行使してきました。米国は世界最大の制裁行使国とされており、自らの外交政策上の目標に沿って、他国に対しさまざまな種類の制裁を課してきた最も多くの経歴を有しています。一方、米国は依然として武力行使を念頭に掲げ、そのため世界最大の軍事予算大国となっており、2023年の同国の軍事予算は実に8580億ドルにまで達しています。


