2月 14, 2023 15:11 Asia/Tokyo
  • 国際紛争の現場で子どもの権利侵害が増加
    国際紛争の現場で子どもの権利侵害が増加

国連特使が、武力紛争地域において誘拐や殺人などの子どもに対する広範な権利侵害が多数発生していることを明らかにしました。

ファールス通信によりますと、子どもと武力紛争担当のバージニア・ガンバ国連事務総長特別代表は13日月曜、武力紛争下の子どもに対する権利侵害が驚くほど高いレベルにあるとして警告しました。

トルコ・アナトリア通信によれば、ガンバ特別代表は国連安保理会合で、「子どもたちは、誘拐、殺人、脆弱な環境、武力紛争への動因、人道支援へのアクセス不能など、驚くべき種類の権利侵害に直面している」と語りました。

同特別代表はさらに、2021年に武力紛争下の子どもたちに対して約 2万4,000 件の「重大な権利侵害」を確認したことを明らかにするとともに、UNDRR国連防災機関がこの件数を2022年以降急速に増加すると見ているとしました。

また、「教育を受けられず、この先も生計のめどがつかない子どもたちは、武装勢力による強制的な軍事動員に対して最も脆弱な状態にある」としました。

一方、安保理の今期議長国であるマルタ共和国も今月、13日の安保理会合前の報告書で、子どもに対する権利侵害取締りの進展にもかかわらず、このような違反がまだ大規模に存在していることを強調しました。

その上で、武力紛争からの子どもたちの効果的な保護を目的に、国、地区、地域、世界といったレベルにおいて戦略的・予防的アプローチを取るよう求めました。

イエメンにおける子どもの権利の重大な侵害の1つは、サウジアラビアと UAEアラブ首長国連邦が主導するアラブ連合軍の攻撃によるものです。

イエメンのメディアは先日、同国北部国境に位置するシャダ郡でのサウジ軍による砲撃で2人が殉教し、その遺体が病院に運ばれたと報じました。

アラブ連合軍を主導するサウジアラビアは、2015年4月6日よりアメリカの後方支援を受けながら、辞任したイエメンの元大統領の復権を主張しての対イエメン軍事侵略を実行し、同国を全面的に封鎖しました。

しかし、アラブ連合軍はこの軍事侵略で目標のいずれも達成することができず、イエメンに対して、死傷者数万人、数百万人の難民化、国内インフラの破壊、および飢餓や感染症の蔓延をもたらしただけとなっています。

 


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