サフランの世界的産地・イラン
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イランでは25種類の野生のサフランが確認されており、世界最大の生産国・輸出国となっています。
(last modified 2025-10-27T05:05:03+00:00 )
8月 16, 2025 16:41 Asia/Tokyo
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    サフランの世界的産地・イラン

イランでは25種類の野生のサフランが確認されており、世界最大の生産国・輸出国となっています。

【ParsTodayイラン】サフランは「赤い金」とも呼ばれ、世界で最も高価で貴重な薬用植物および香辛料の一つです。イランはその世界最大の生産国かつ輸出国として知られています。

この香り高く多くの効能を持つ植物は、主にイラン東部のホラーサーン・ラザヴィー州や南ホラーサーン州で栽培されており、その他の追随を許さない品質により世界的に有名です。現在、イランには25種類の野生サフランの品種が確認されており、その中にはこの地域にのみ自生する独特の品種も含まれています。

15年前にはイランで確認されていた野生サフランの品種は8種類でしたが、イラン国立遺伝子・生物資源センターのアリーレザー・ドウラトヤーリー博士をはじめとした研究者たちの現地調査により、その数は25種類にまで増えました。

サフランの収穫

サフランの収穫について

サフランは香辛料としての名前であり、その花は「クロッカス・サティバス(Crocus sativus)」という学名です。その独特な風味や鮮やかな色彩、そして他にはない香りでイラン料理には欠かせない存在となっています。世界で最も高価な調味料の一つであるサフランは、豊かな歴史を持ち、イランの文化遺産や食文化と深く結びついています。イラン人は長い間、この香り高く色鮮やかな香辛料を様々な料理に用いてきました。イラン文化におけるサフランの重要性は料理の領域を超えており、歴史的におもてなしや富の象徴とされてきました。

サフランの収穫

驚異の植物・サフラン

サフランは単なる色付けや風味付けの香辛料ではなく、伝統的なイラン医学において多くの薬効を持つ植物です。イランの偉大な医師であるアヴィセンナ(イブン・スィーナー)、ザカリヤー・ラーズィー、ジョルジャーニーらは、サフランを多くの効能を持つ薬として記述しています。古典的な文献『ガーヌーン』(スィーナー著)や『ザヒーレ・フワーラズミー』(ジョルジャーニー著)では、サフランは温かく乾燥した薬として紹介され、多くの病気の治療に用いられてきました。スィーナーは『ガーヌーン』の中で、サフランが「心臓を強化し、精神を活性化する」と述べています。

 

イランの伝統医学におけるサフランの治療効果

心臓と神経の強化、不眠症や強迫観念の治療、うつ病やメランコリーの治療・活性化、悲しみや憂鬱の軽減、セロトニン(幸福ホルモン)レベルの向上などが、伝統的なイラン医学で知られるサフランの主な効能です。

サフランの収穫

多くの薬効を持つサフランの植物

また、サフランは消化器系や肝臓の改善、胃の強化および消化促進、黄疸の治療、肝臓や体内の毒素の浄化、女性の病気への適応、関節痛やリウマチの鎮痛、利尿作用などにも効果があるとされています。

サフランの収穫

サフラン利用上の注意点

サフランの過剰摂取(1日3グラム以上)は、頭痛や嘔吐、さらには中毒を引き起こす可能性があります。特に妊婦は過剰摂取を避けなければならず、流産の危険があるため注意が必要です。また、体質が熱性の人はチコリーや酢に砂糖を溶いたものなど相性の良い食品と一緒に摂取することが推奨されます。適量を守り、イラン伝統医学の専門家に相談しながら使用すれば、この赤い金を健康維持に役立てることができます。

サフランの収穫

 


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