ロシア、「西側はG20の活動を弱体化させている」
ロシア外務省が声明において、無理難題を押し付ける西側諸国を非難しながら、「彼らは反ロシア的な手段を取ることで、G20の根底を揺るがしている」としました。
インド南部ベンガルールで開かれていたG20主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議は、日本時間の25日夜に閉幕しましたが、議論の成果となる共同声明はウクライナに関する言及にロシアと中国が反発したため採択されず、議長国のインドが討議の内容を議長総括するという形で公表されました。
これに先立ち、米ニュースサイトのブルームバーグは、インド政府がG20の会合で「戦争」という言葉をウクライナ情勢の関連で使わない予定だと伝えていました。また、インド政府は一部の国が対露制裁の延長を計画していることでG20の優先事項がないがしろにされていることに懸念を抱いている、とも報じられていました。
ロシア外務省は同日夜、同会合終了後に声明を発表し、その中で「米国、EU、G7主要7か国といった反ロシア派は、自分の捻じ曲がった考えによって、ロシアを孤立させたうえ、国際安全保障のあらゆる問題および世界経済危機をロシア政府のせいにするために、行動を続けている」と指摘しました。
続けて、G20財務相会合の最終共同声明にウクライナ問題を盛り込もうとした西側諸国の目論みについて触れ、「彼らは、力ずくのやり方によりG20全体でウクライナに関する決定を行おうとしたが、この無意味な行動は再び失敗した」と説明しました。
そして、「西側諸国に対しては、その破壊的なやり方をできるだけ早く止めて、世界の多極性という客観的現実を受け入れたうえで、各国主権の平等の原則に基づき、ロシアのような国際的な力の新集積地との関係を正常化させることを求める」としました。