米シリコンバレー銀行が経営破綻、リーマンショック以来最大規模
(last modified Sat, 11 Mar 2023 11:42:39 GMT )
3月 11, 2023 20:42 Asia/Tokyo
  • 米シリコンバレー銀行(SVB)
    米シリコンバレー銀行(SVB)

米シリコンバレー銀行(SVB)の突然の経営破たんにより、アメリカの銀行業界にパニックの波が発生しています。

今月9日の株式市場では、米国の4つの主要銀行が520億ドルの損失を出し、その余波はアジア、そしてヨーロッパの銀行にもおよぶと見られています。

フランス通信によりますと、SVB は、主にテクノロジー部門で活動する顧客の大幅な減少に対応できなくなり、新たな資金引き出しを狙った最後の試みも不首尾に終わっていました。このため、アメリカ当局は10日金曜に銀行の所有権を正式に引き継ぎ、その管理をFDIC連邦預金保険公社に引き渡しました。

一般にはあまり知られていないSVBは、スタートアップ系知識企業への融資を専門としており、株式規模では全米16番目にランクされていました。実際に2022年末の時点で、SVBは2,090億ドルの株式および、約1,754億ドルの預金を保有していました。

SVBの破綻は、2008年の貯蓄貸付組合ワシントン・ミューチュアル以来、米国で最大の銀行破綻となったのみならず、同国史上2番目の規模の小口金融機関の経営破綻でもあります。

今回のSVBの破綻の報道により投資家らは驚愕の念を禁じえず、また自らの財産中の債務有価証券を減らすことになる、金利の急上昇によるものをはじめとした、アメリカの銀行全体の安定性や堅実さに関する懸念が再浮上しています。

なお、これに先立ち、IMF国際通貨基金は「世界三大経済圏である米国、EU、中国の今年の経済成長率の低下により、世界経済の3分の1が今年は不況に直面するだろう」として警告していました。

 


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