チリの軍事クーデター50年デモ行進で、反対派と警察が衝突
9月 11, 2023 20:24 Asia/Tokyo
チリで、軍事クーデターから50年を迎えるにあたり行われた民主主義の尊重などを訴えるデモ行進で、妨害を試みるグループと警察との間に衝突が発生しました。
チリでは1973年9月11日、当時のアジェンデ大統領が率いるチリ政権が軍部により倒され、ピノチェト将軍が権力を掌握しました。
フランス通信によりますと、チリでは10日日曜、ピノチェト独裁政権下の犠牲者を追悼し民主主義尊重などを訴えるデモ行進の最中に、妨害を試みるグループと警察が衝突しました。
このような衝突は、ピノチェト政権時代の犠牲者が埋葬されている墓地でも発生しました。
チリ政府の発表によれば、警察は催涙弾と放水車によって衝突の沈静化を図りました。また、警察官が3人負傷したほか、3人が逮捕されたということです。
一方、犠牲者の追悼式に短時間出席したチリのボリッチ大統領は、大統領府にも石や火炎瓶が投げられ混乱になったことを非難しました。
チリでは、クーデターから半世紀が過ぎた現在も、独裁政権の支持派と反対派の間で分断が続いています。
ボリッチ大統領は、1990年に民政移管が実現し軍事政権が終わって以降、犠牲者追悼式に参加した初の大統領です。