仏がニジェールから大使召還、駐留軍も年内撤退へ
9月 25, 2023 16:16 Asia/Tokyo
フランスが、西アフリカ・ニジェールから自国大使を召還し、同国駐留の軍隊を撤退させる方針です。
フランス通信によりますと、エマニュエル・マクロン仏大統領は24日日曜、クーデターで親仏派大統領が追放されたニジェールから大使を直ちに召還し、駐留部隊も年内に撤退させると表明しました。
マクロン氏は仏テレビ局のインタビューで、「大使の召還を決定した。数時間後には大使と数人の外交官が帰国する」と説明しました。
また、ニジェールへの軍事協力は「終わりだ」とし、駐留部隊は年内に完全撤収するとした上で「数週間か数か月以内にクーデターの首謀者と協議する。平和的に話し合いたい」と述べています。
フランスは、サヘル地域(サハラ砂漠南縁地帯)での過激派掃討作戦の一環として、約1500人の部隊を派遣しています。
ニジェールでは旧宗主国フランスへの反感が根強く、ニジェール軍指導部は去る7月26日、同国のモハメド・バズム大統領を失脚させ、フランスのシルバン・イッテ大使に国外退去を命じていました。
また、ニジェール軍部は去る8月、48時間以内に出国するよう最後通告を出しましたが、仏政府は軍事政権には正統性がないとして要求に応じていませんでした。
ニジェールの首都ニアメーではクーデター後、旧宗主国であるフランスの軍撤収を要求するデモが繰り返し行われてきました。
フランスの撤退によって、アフリカにおけるロシアの影響力拡大が予想されるとともに、これに対する西側諸国の懸念が強まるとみられます。