アメリカでの警察の暴力に対する大規模な抗議
アメリカ全土で、警官の黒人射殺に対する抗議がなおも続いています。
IRIBシャーイブラヒーム解説員
ミネソタ州とルイジアナ州で、先週2人の黒人が、警官に射殺されました。この事件を受け、テキサス州ダラスで起こった抗議デモの中で発砲があり、警官5人が死亡、数人が負傷しました。この、警官を次々に狙撃したマイカ・ジョンソン容疑者は、およそ7年間、アメリカ陸軍の予備役兵士を務めていました。彼は、警察により射殺されています。ダラスの警察は、「容疑者の自宅から、爆発物や武器などが見つかった」と語りました。
この警官5人の死亡事件により、アメリカ各地での抗議デモは、新たな局面を迎えています。
9日土曜、カリフォルニア州サンフランシスコの街頭で、警官による黒人の射殺に抗議する数百人規模のデモが行われました。コロラド州デンバーでも、黒人の射殺に抗議し、12日まで、135時間の座り込みが続けられると発表されました。この他、ニューヨーク、フロリダ、ペンシルベニア、その他各地で、警官の行動に抗議するデモが実施されました。
アメリカのオバマ大統領は、先週の出来事を痛ましい事件と呼び、武器が容易に入手できることは警官にとって問題になっているとし、銃規制法を改正する必要性を強調しました。
アメリカ大統領選挙の民主党候補のクリントン氏も、最近の暴力について、「このような状況は、アメリカ人にとって懸念すべきものだ」と語りました。共和党候補のトランプ氏も、「2人の黒人が警官によって殺害されたことは、アメリカ人が安全を感じられるような、さらなる対策が必要であることを示している」としています。
こうした中、ニューヨークでは、黒人の抗議者が弾圧され、74人が逮捕されました。
1876年から1965年の間に、毎年平均39人の黒人が、裁判を受けることなく、処刑されたという報告があります。
昨年の一年間だけで、警官に射殺されたアフリカ系アメリカ人の数は、258人にのぼります。さらに、この報告によりますと、今年に入ってから現在までに123人のアフリカ系アメリカ人が殺害されているとされています。アメリカで殺害されたアフリカ系の黒人の数は、1940年から2010年までの間に、およそ3倍に増加しています。
アメリカ各地では、最近、警官や人種差別主義者による黒人への暴力的な対応や発砲が増加しています。ジョージア州の警察は、アトランタの公園で、木に吊るされた黒人男性の遺体が発見されたことを明らかにしました。この報告によれば、この事件は、アメリカの白人至上主義団体、クー・クラックス・クランによるものだとされています。