6月 15, 2024 17:26 Asia/Tokyo
  • パレスチナ問題に沈黙のセレブ、広がるフォロー解除の動き
    パレスチナ問題に沈黙のセレブ、広がるフォロー解除の動き

イスラエルに対するボイコット運動が広がる中、イスラエルによる戦争犯罪に沈黙するセレブやインフルエンサーに対しても、同様の動きが出ています。

【ParsToday国際】イスラエルによるガザ攻撃は、世界中に抵抗の輪を広げ、イスラエル製品やイスラエルと関連のある企業の製品をボイコットする動きが広がっています。

こうした流れで、20年近くにわたってイスラエル制裁運動を展開している「ボイコット、投資撤収、制裁」(Boycott, Divestment, and Sanctions/BDS運動)がいま再び注目を集めています。BDSは文化面でのボイコットも呼びかけており、イスラエルの大学や学術機関との交流停止を促しています。

BDSのもうひとつの運動は、各国のミュージシャンやアーティスト、その他有名人に対してイスラエルへの渡航をしないよう呼びかけることです。

昨年11月、オランダ・アムステルダムで開かれたドキュメンタリー映画祭の開会式で、パレスチナ支持のデモ隊3人が乱入し、「パレスチナは川から海まで解放される」と書かれたプラカードを掲げる出来事がありました。3人の行動に会場からは拍手が上がりました。この出来事を報じたイスラエル紙ハアレツは、「イスラエルに対する文化的ボイコットが世界で広がっている」と記しました。

こうした動きと並行して、ガザの現状に沈黙しているセレブやインフルエンサーに対するボイコット運動も始まりました。その発端となったのが、ニューヨークのメトロポリタン美術館で毎年5月に開催されるファッションの祭典「メットガラ」です。

メットガラがボイコット運動のきっかけとなったのは、ガザ南部ラファへのイスラエル軍の侵攻が報じられる中で、有名人たちがきらびやかな衣装でレッドカーペットの上を歩く姿が人々の反感を買ったからでした。

米モデルのヘイリー・カリル氏は今年のメットガラに参加した際、王政期フランスのマリー・アントワネット に扮した衣装で「ケーキを食べればいいじゃない」と発言した動画をTikTokに投稿しました。

この発言がガザ市民やパレスチナ支持運動を行う全米の学生らを揶揄したものとして炎上し、多くの人がカリル氏のSNSをブロックする事態に発展しました。このことは「デジタル・ギロチン」と呼ばれるようになります。

 

ヘイリー・カリル氏(左)


同様の動きは、カリル氏以外のセレブやアーティストに対しても広がっていきます。もっとも、対象となったのは米国の有名人だけではありません。イスラエル人の映画・音楽関係者もこうした「デジタル・ギロチン」の対象となっています。例えば、世界各地で開催される映画祭は、イスラエル人関係者の出席によって抗議の的にならないよう神経を尖らせています。

イスラエル紙ハアレツは、

エルサレム作家フェスティバルへの作家の招待や、開催そのものが広範な反対意見により難しくなっている

と報じました。

同紙によれば、特に海外の若手作家が自らの作品がヘブライ語に翻訳されることを忌避しているといい、「イスラエルは世界中で嫌われており、イスラエル人旅行者は自分の身元を隠している」と結んでいます。

 


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