8月 15, 2024 14:44 Asia/Tokyo
  • ミドルイースト・アイ、「イスラエルのパレスチナ人戦争捕虜強姦は米から学んだ行動」
    ミドルイースト・アイ、「イスラエルのパレスチナ人戦争捕虜強姦は米から学んだ行動」

英ロンドンに拠点を置くオンラインニュースサイト、ミドルイースト・アイは、パレスチナ捕虜への性的暴行関連の公的報道に西側諸国が驚愕しているのは見せ掛けの反応だとしました。

ミドル・イースト・アイは、米英の植民地主義者の拷問に関する長い経歴や、シオニスト政権イスラエルの刑務所におけるパレスチナ人拷問に関する人権団体の報告を引用し、「西側諸国がパレスチナ人捕虜の強姦映像に衝撃を受け驚愕を示したことは見せ掛けの反応である」と報じました。

パールストゥデイがイスナー通信の報道として伝えたところによりますと、イスラエル政権側刑務所でのパレスチナ人に対する性的拷問というスキャンダルをめぐっては、同政権の兵士9名が、パレスチナ人男性に対する身体・性的拷問で逮捕された後釈放されて自宅軟禁下に置かれたとされています。しかし、西側メディアではそれを、通常ではなく、例外的な出来事であるかのように報道されています。西側諸国は、イスラエル刑務所での性的拷問は頻繁かつ日常的に行われているわけではない、という前提でこの痛ましい問題に直面したのです。

米国務省は、イスラエル占領地のネゲブ砂漠にあるサディ・ティマン刑務所からの公開画像を「おぞましいもの」と表現し、表向きには加害者に対する厳格な措置を求めました。米ホワイトハウスも、イスラエルの刑務所でパレスチナ人が日常的に拷問を受けていることについては何も知らないかのように、イスラエル政権における性的拷問の報告を「極めて由々しきもの」だとしました。EU欧州連合も、イスラエル刑務所における性的拷問のこれらの画像や報告を目の当たりにし「強く憂慮している」と主張しています。

この問題は、イスラエル政権の圧制と抑圧の手法における目新しい動きではありません。同政権軍は少なくとも1967年以来、パレスチナ人に対して組織的に身体・性的拷問を加えており、何年も前から複数の人権団体がその苦い現実を暴露してきています。

この報告によれば、1880年代以来「サディズム」または「その他の拷問・折檻」は、パレスチナ人に対するシオニスト植民地主義者の対応の特徴の一つであり、当時は一部の穏健派シオニスト指導者でさえもこれに抗議していました。

この報告では「このサディズムおよび、これに付随する多くの性的拷問は、西側諸国の植民地時代の傲慢さにだけではなく、アラブ人が力という言葉しか理解せずヨーロッパ人よりも性的暴力に対しもっと敏感である、という見解にも根ざしている」とされています。

 

国際人権機関の圧力により、事情聴取で自らの行動を弁明した侵略者の一人


 

一般に広がった方法である拷問

イスラエル政権刑務所での強姦のニュースに西側諸国が驚愕する一方で、イスラエル占領地に住むシオニストは同政権議会・クネセトの一部メンバーとともに、強姦犯たる看守を釈放すべく、これら9人の看守が拘留されていた拘置所を襲撃しました。また、イスラエル占領政権の複数名の閣僚らもパレスチナ人捕虜への侵害を公然と支持し、それが合法的な行為であるかのように吹聴しています。

ミドルイースト・アイによりますと、これらの報道に対し西側諸国が示している驚愕は見せかけに過ぎず、イスラエルの人権団体「ベツァリム」は、イスラエル政権が昨年10月以来、捕虜に対する組織的虐待・拷問政策を推進していることを報告しているとしています。一方、暴行容疑で逮捕された刑務所の看守の一人は、顔を隠しながらイスラエルの第14チャンネル・テレビの生放送番組に出演し、この非人道的な行為を擁護しました。

この人物は少し後、ネット上の自らのアカウントで顔を出し、自身と自らのグループの行動を誇りにしていると公言しました。シオニスト系テレビはまた、看守によるパレスチナ人捕虜への暴行動画を人権団体に提供した人物の処罰を要求し、その人物を「裏切り者」だとしました。

 

イラクで最も有名な米刑務所の一つで、多数の性的暴力が明らかになったアブーゴライブ刑務所

 

人種的拷問

この英メディアは、「イスラエル政権のこの行動は前例のないことではなく、同政権の主要な支持者もこうした侵略の長い経歴を持っている」と指摘しました。2003年にアブーゴライブ刑務所でのイラク人捕虜に対するアメリカの非人道的な扱いが暴露された後、アメリカ人ジャーナリストのシーモア・ハーシュ氏は、保守的で戦争推進派のアメリカ人がイラク侵攻の数カ月前、アラブ人が強姦に対して敏感である可能性について問題を提起していたことを明らかにしています。

ミドルイースト・アイはまた、元パレスチナ人政治囚ソブヒー・アルハドラー氏の著作である、拷問を受けた囚人へのインタビューについて取り上げ、パレスチナ植民地化の初期におけるシオニストおよびイギリスのシオニズム支持者の犯罪についての同氏の記述に言及しています。

同氏は報告の中で英国の拷問の意図について論じ、「これらの拷問は尋問目的ではなく、アラブ人とイスラム教徒に対する暴力だけが目的であり、植民地主義者がアラブ人に対する自らの怒りや憎しみを晴らそうとする意図・工作を示している」と綴っています。

この報告は、これがアラブ人とイスラム教徒が犯罪を引き起こし、罪を自白させるために拷問を受けているというような問題ではなく、拷問する側の個人的な欲望を満たすためにのみこの行為が行われており、まさに拷問のための拷問である、としています。

 

米軍によるベトナム兵への拷問


 

古参入植者たちの足跡をたどる

パールストゥデイによりますと、ミドルイースト・アイは、イスラエル刑務所での拷問に西側諸国が驚愕を示したことが見せかけの反応であるという事実を示すより深い証拠として、ベトナム戦争で強姦が行われた事実を指摘しました。この戦争では、アメリカ兵によるベトナム人ゲリラ女性の強姦が日常茶飯事と化し、米軍の訓練指導の一部にまでなっていました。

この報告は、「パレスチナ人捕虜に対するイスラエルの対応で徹底されているのと同じアジア的で性差別的なパラダイムが、ベトナム戦争におけるアメリカの見方も支配している」としています。

ミドルイースト・アイによれば、パレスチナ人の殺害、強姦、そして彼らの領土の強奪は1948年以来、シオニストの永続的な戦略となっており、この点に関する「調査」の要請は何の成果も挙げられないだろう、ということです。

この英メディアは結論として、シオニスト政権がこの点に関する「調査」において、再び「自衛の権利」を強調し、法と秩序の価値観と原則を利用するだろう、との予測を示しました。この原則こそは、1948年から今日まで存在し続け、シオニストにパレスチナ国民への迫害を許し、これらの行為についていかなる機関もも責任不問としてきた原則に他ならないのです。

 


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