カーター元米大統領が死去 イラン革命・大使館占拠事件で権威失墜
12月 31, 2024 19:15 Asia/Tokyo
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カーター元米大統領が死去 イラン革命・大使館占拠事件で権威失墜
第39代米大統領を務めたジミー・カーター氏が29日、100歳で死去しました。
カーター氏は昨年2月から、ジョージア州にある自宅で終末期医療を受けながら過ごしていました。昨年11月には妻のロザリン氏が96歳で亡くなっています。
カーター氏は1977年に民主党政権の大統領に就任。いわゆる「人権外交」を唱え、対話重視・平和構築を追求するという米国のイメージを世界に振り撒きました。
しかし、1979年2月のイラン・イスラム革命でその目論見は頓挫します。同11月にはテヘランで米国大使館占拠事件が発生。翌年4月に大使館解放を目指し、米軍極秘部隊をイラン領内に侵入させますが、東部タバスの砂漠で砂嵐に遭い、部隊は壊滅しました。
この出来事により、カーター氏の外交姿勢を「弱腰」と突き上げる声が高まり、2期目を狙った1980年の大統領選では共和党のレーガン氏に敗北。政権は1期4年で幕を閉じました。
大使館人質の解放が発表されたのは、レーガン氏の就任式典当日のことでした。
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