イスラエルを待ち受ける「第2のニュルンベルク裁判」:狭まるシオニスト包囲網
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ある活動家は、イスラエルの戦争犯罪者は第2次大戦後のナチスドイツ幹部アイヒマンとは違って南米に逃亡することはできず、各国の弁護士や人権活動家等によって結成された「ヒンド・ラジャブ財団」の努力により、イスラエルに対して 「第2のニュルンベルク裁判」とも言うべき国際軍事法廷が開かれることになると語ります。
(last modified 2026-02-26T04:52:53+00:00 )
1月 20, 2025 17:36 Asia/Tokyo
  • イスラエルを待ち受ける「第2のニュルンベルク裁判」:狭まるシオニスト包囲網
    イスラエルを待ち受ける「第2のニュルンベルク裁判」:狭まるシオニスト包囲網

ある活動家は、イスラエルの戦争犯罪者は第2次大戦後のナチスドイツ幹部アイヒマンとは違って南米に逃亡することはできず、各国の弁護士や人権活動家等によって結成された「ヒンド・ラジャブ財団」の努力により、イスラエルに対して 「第2のニュルンベルク裁判」とも言うべき国際軍事法廷が開かれることになると語ります。

【ParsToday国際】昨今において議論が白熱している話題のひとつに、イスラエルの犯罪者に対する国際的な厳罰の追求が挙げられます。パレスチナ難民の即時帰還を目指す団体を運営するFarrah Koutteineh氏はThe New Arabへの寄稿で、1945年ナチスのアイヒマンが逮捕を逃れるためにアルゼンチンへ逃亡したことを引き合いに出し、それから80年後の現在、イスラエル軍関係者に対する包囲網が世界各地で狭まっていることを指摘しました。以下はその寄稿からの抜粋です。

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1948年のイスラエル創設以来、西側諸国は、イスラエルの最も凶悪で想像を絶する犯罪でさえも免責される文化を作り上げてきた。しかし、最近では、この長年にわたった免責が崩れ始めている。イスラエル外務省は、戦争犯罪の容疑で指名手配されていたイスラエル兵ユヴァル・ヴァグダニ氏をブラジルからアルゼンチン、そして最終的にはイスラエルへ秘密裏に移動させる作戦を指示した。

この作戦は、ヴァグダニ氏に対するガザでの戦争犯罪の捜査・裁判を回避させるために計画された。兵士個人の戦争犯罪を追及するヒンド・ラジャブ財団(HRF)は、休暇でブラジルに滞在していた同氏を逮捕するのに十分な証拠を収集し、ブラジル当局に提出するべく取り組んでいた。注目すべきは、この証拠の多くがヴァグダニ氏自身がSNSに投稿した内容から得られたもので、その中で彼はイスラエルによるパレスチナ人に対する大量虐殺への関与を誇らしげにアピールしていた。

イスラエル当局がヴァグダニ氏をブラジルから秘密裏に出国させたのと同じ週に、チリでは620人以上の弁護士がイスラエル兵サール・ヒルショレン氏の逮捕を要求していた。ガザ虐殺で第749大隊に所属していたヒルショレン氏は、当時チリのパタゴニア地方で休暇を過ごしていた。訴状では、同氏が「ガザ地区の住宅街、文化遺産、重要な施設を故意に破壊し、非人道的、残虐かつ屈辱的な行為を犯し、民族浄化と住民の強制移住を引き起こした」と指摘されている。

これらの申し立ても、HRF財団が提供した証拠によって裏付けられた。ヒルショレン氏の逮捕を支持したチリの弁護士の一人、ネルソン・ハッダッド氏は記者会見で、逮捕は「差し迫った逃亡の試みの前に」行われなければならないと述べ、措置の緊急性を強調した。

また、そのわずか2日前にも同財団は、スウェーデンに滞在していたイスラエル兵ボアズ・ベン・ダビド氏に対し、ガザで大量虐殺を犯したとして別の訴訟を起こしている。このようにHRFは休暇で海外に滞在しているイスラエル兵の犯罪の証拠を集め、滞在先の国に逮捕あるいは訴追をはたらきかけている。また、二重国籍を持つイスラエル兵についても、その国籍の国に同様の措置を求めている。

HRFはベルギー・ブリュッセルを本拠地としてつい5カ月前に設立されたばかりの団体だ。ガザで進行中の大量虐殺に対する正義を求めるため、人権派弁護士らが集まって設立した。この財団名は、ガザ地区でイスラエルの戦車から335発の銃撃を受けて亡くなった6歳のパレスチナ人少女、ヒンド・ラジャブちゃんからとったものだ。HRFはこれまでに大量虐殺に関与したイスラエル軍兵士に対して1100件以上の訴訟を提起している。

HRFによる絶え間ない責任追及を受けて、イスラエルのアミハイ・チクリ反ユダヤ主義対策大臣は公然とした脅迫に出た。チクリ大臣はXへの投稿で、昨年9月の通信機器爆破によるレバノンでのテロを暗に想起させ、「我々の人権活動家に挨拶を送る。無線に気をつけよ」とHRFを脅迫した。

これは長年にわたったイスラエル免責文化が崩れ始めた中での出来事だった。イスラエル当局は最近、兵士らに対し、海外での逮捕回避の方法、任務中に身元を隠す方法、SNSでのトラブルを避ける方法などについて指示を出しているが、このことは兵士らが処罰を受ける可能性が高まっていることを裏付けている。しかし、これらの措置は焼け石に水で、SNS上には過去15カ月間の間に、イスラエル兵士がパレスチナで想像を絶する恐ろしい犯罪に手を染めている様子を自ら撮影した画像や動画が溢れかえっている。動画の中には、ガザの民間施設を破壊する様子やパレスチナ人民家の中から下着を略奪するもの、パレスチナ人の殺害をライブ配信するといったものまで含まれている。

昨年11月、国際刑事裁判所(ICC)は、ローマ規程第18条および第19条に基づき、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とヨアブ・ギャラント元戦争大臣に対し、人道に対する罪および戦争犯罪の容疑で逮捕状を発行した。

米国はいつものように、ICCに制裁を科すと脅迫した。どうやら米国は、イスラエルの免責という仮面が崩れるにつれ、遅かれ早かれ自国の行動が精査され、逮捕状をはるかに超える結果になる可能性もあると懸念しているようだ。ICCの判決は、EU加盟国を含むローマ規程の全締約国に逮捕を実施づけており、これにはポーランドも含まれる。

しかし、ポーランドのドナルド・トゥスク首相は、今月末にアウシュビッツ解放80周年を記念してポーランドを訪問するネタニヤフ首相を逮捕しないと発表した。この立場は明らかに、国際法に反するものだ。ガザを現代の強制収容所のようなものにしたと非難されている指導者が、別の収容所の解放記念日を祝うことが許されているというのは、何とも苦しい矛盾としか言いようがない。

通説によれば、第二次世界大戦中のナチスドイツによるポーランド占領中に、ユダヤ人と非ユダヤ人の両方を含む110万人以上のヨーロッパ人が、ガス室、飢餓、寒さ、病気などによりアウシュビッツで死亡したと考えられている。アウシュビッツの悲惨な光景は、絶え間ない爆撃によって4万人以上が死亡・殉教し、数十万人が飢餓に苦しみ、乳児までもが極寒により凍死している現在のガザと不思議なほど酷似している。

1人の戦争犯罪人に虐殺の続行を許す一方でアウシュビッツの追悼式典への出席を許可することは、この2つの地の犠牲者の追憶へのこの上ない侮辱に他ならない。1945年、アイヒマンは裁判から逃れるために世界各地に逃亡したが、最終的にニュルンベルク国際軍事裁判によって彼らの責任追及が行われた。今、イスラエルの免責文化は変化しつつある。それは、「何も起こらない数十年もあれば、数十の出来事が起こる数週間もある」と言われている通だ。そして今、まさに変革が起こりつつあるのだ。

あらゆる犯罪、全ての犯罪者と共犯者、そしてパレスチナの人々に対する暴力を扇動した者全員が、責任を問われることになり、正義は執行される、それは1つの約束なのだ。

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Farrah Koutteineh:740万人以上のパレスチナ難民の即時帰還を求めるボランティア団体「KEY48」の創設者であり、パレスチナの脱植民地化、先住民の権利、反体制運動、女性の権利、気候変動など、多岐にわたって行動する政治活動家でもある。

 


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