アムネスティ事務局長:「EUが対イスラエル協力停止を拒否したことは残忍な背信、かつ人種差別体制を温存する史上最も破廉恥な瞬間の1つ」
-
国際人権NGOアムネスティ・インターナショナルのアニエス・カラマール事務局長
国際人権NGOアムネスティ・インターナショナルが、シオニスト政権イスラエルとの特恵貿易協定を停止しないというEU欧州連合の決定を非難し、これを国際法とパレスチナ人の権利に対する「残酷で違法な背信行為」だとしました。
【ParsToday国際】イルナー通信によりますと、アムネスティ・インターナショナルのカラマール事務局長は「EUが対イスラエル協力協定の停止を拒否したことは、EUのビジョンや国際法、権威主義的アプローチとの闘い、並びにEU法やパレスチナ人の人権に対する残酷かつ違法な背信行為である」との声明を発表しました。
EU外相らは15日火曜、EU本部のあるベルギー・ブリュッセルでの会合で対イスラエル協力協定の停止および対イスラエル制裁について議論したものの、貿易協定の停止、武器禁輸、ビザ制限など提案された措置のいずれも合意には至りませんでした。
カラマール事務局長はまた「欧州諸国は、イスラエルによるガザ地区での大量虐殺とパレスチナ領の不法占領に対して断固たる態度を示す重要な機会を逃し、パレスチナ人に対する『アパルトヘイト体制』を維持した格好となっている」と述べています。
さらに「これはEU史上最も破廉恥な瞬間の1つとして記録される」と付け加えました。
西暦2000年に発効したEU・イスラエル協定は、両者間の政治、経済、文化協力の主要な枠組みを構成しています。しかし、この協定の第2条では、協定の完全実施には当事者双方による民主主義原則と人権の遵守が条件となることが強調されており、この条項はイスラエル側によるガザ地区およびヨルダン川西岸地区での行動を踏まえ、主要な改正対象となりました。
ここ数カ月、アイルランド、スペイン、ベルギー、スロベニアを含む多くのEU加盟国がこの協定の即時停止、または改正を求めてきています。