ドイツは経済の下り坂に差し掛かっているのか?
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欧州最大の経済大国とされるドイツが現在、失業率とインフレ率の上昇に直面しています。 失業率とインフレ率の上昇と相まって、この欧州最大の経済大国の見通しに暗雲が立ち込めています。
(last modified 2025-09-10T16:02:39+00:00 )
9月 01, 2025 18:47 Asia/Tokyo
  • ドイツは経済の下り坂に差し掛かっているのか?
    ドイツは経済の下り坂に差し掛かっているのか?

欧州最大の経済大国とされるドイツが現在、失業率とインフレ率の上昇に直面しています。 失業率とインフレ率の上昇と相まって、この欧州最大の経済大国の見通しに暗雲が立ち込めています。

【ParsToday国際】イルナー通信によりますと、こうした中でドイツは米国による関税賦課のあおりをもろに受けた格好となっています。

米ニュース専門局CNBCのウェブサイトは、去る8月のドイツのインフレ率が速報値で予想を上回る2.1%を記録したと報じました。この数字は、ロイター通信が実施したアナリスト調査で2%と予想されていたアナリストの事前予測を上回っています。

ドイツ労働統計局によれば、先月における同国内の失業者数は325万人に増加し、失業率は6.4%に達しました。

ドイツ経済は輸出への依存度が高く、これまで長期にわたり景気後退の瀬戸際に立たされています。ドイツのGDP国内総生産は今年の第1四半期に0.3%成長したものの、その後の四半期には0.3%減少しました。

オランダ最大手ING銀行のマクロ経済担当グローバルヘッド、カルステン・ブルゼスキー(Carsten Brzeski)氏は「欧米企業が米国の関税にどう反応するかはまだ分からない。ユーロ圏では過剰生産能力と米国での売上低迷により値下げが行われる可能性もあるが、グローバルに事業を展開する企業は米国での利益減少を補うため、欧州での値上げを試みる可能性もある」との見解を示しています。

ブルゼスキー氏はまた「ドイツにおけるインフレ上昇により、欧州中央銀行が今月の会合で引き続き金利を引き下げるという論拠は弱まった」とコメントしました。

経済学者らの分析によれば、ドイツの労働市場が低迷している場合、賃金上昇の可能性は低いものの、去る8月のインフレ率が予想を上回ったことから、ECB欧州中央銀行は利下げの判断に慎重になる可能性があります。

これに先立ち、ドイツ政府の経済顧問団はトランプ米国大統領による関税戦争やその他の要因により、欧州最強の経済大国の経済成長が3年連続でゼロになる、との見解を示していました。
 

 


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