西側諸国がSCOサミットやBRICSに憤慨する理由とは?
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米国とEU欧州連合の首脳らが、SCO上海協力機構サミットおよび、西側諸国にとってのライバル国の参集に憤慨しています。
(last modified 2025-09-10T16:02:39+00:00 )
9月 06, 2025 18:03 Asia/Tokyo
  • 習近平・中国国家主席(右)、モディ・インド首相(中央)、プーチン・ロシア大統領(左)
    習近平・中国国家主席(右)、モディ・インド首相(中央)、プーチン・ロシア大統領(左)

米国とEU欧州連合の首脳らが、SCO上海協力機構サミットおよび、西側諸国にとってのライバル国の参集に憤慨しています。

【ParsToday国際】EU欧州連合のカヤなる反西側と イメージではなく、法規範に基づく国際体制への直接的な挑戦だった」と主張しました。また「この連帯は単なる象徴的なものではなく、『新たな権威主義的国際体制』を築こうとする取り組みの一環である」としています。

これに先立ち、ドナルド・トランプ米大統領は一連のメッセージでSCO首脳会合および中国、インド、ロシアの合同会議に対する怒りを露わにしていました。またインドのナレンドラ・モディ首相がこの上海サミットに出席し、中国とロシアの首脳と和やかに会談を行ったことに言及し、「インドとロシアを中国に奪われた」と認めています。トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」の個人ページにおいて、インド首相が出席しての上海サミットの開催、そして中国に有利な国際情勢への懸念といった極東アジアの最近の動向について深い懸念を表明するとともに「インドとロシアを中国に奪われたようなものだ」とし、皮肉交じりに「両国の末永く繁栄した未来を祈る!」と投稿しました。

こうした自嘲めいた自白は、トランプ大統領がインドの輸出品に50%の関税を課し(うち25%はロシアからの原油購入によるもの)、ロシアの軍事作戦にインドが間接的に資金提供していると非難したことを受けて、アメリカとインドの間で緊張が高まっている中でのことです。

トランプ大統領の行動を受けて、モディ・インド首相は国内産業の強化と経済的自立への約束順守を強調し、インド国民に対し国産品の購入を優先するよう促しました。地域的に見て、インドはSCOの有力な加盟国である中国及びロシアとの関係強化に努めており、今回中国・天津で開催された上海サミットにおいて、モディ首相と習近平国家主席は会談で地域の安定強化と貿易・投資の拡大を強調しています。

また、モディ首相とロシアのプーチン大統領の会談も行われ、緊密で強固な二国間関係が再確認されるとともに、米国の関税措置にもかかわらず両国間の信頼と協力が依然として強固であることが指摘されました。

この動きは、インド、中国、ロシアの関係が一層緊密化する中で、広大なインド太平洋地域における米国の影響力維持がますます困難になっていることを如実に物語っています。

先月31日と今月1日の2日間にわたり、中国・天津にて第25回SCO上海協力機構首脳会合が開催されました。SCOは近年、極東および中央アジアにおける政治、安全保障、経済協力の主要プラットフォームの一つとなっています。

同時に、西側諸国の指導者ら自身が西側手動の国際体制が衰退し、脅威に瀕している事実を認めていることは、中国とロシアの指導者らの見解を鑑みれば当然だといえます。ロシアと中国は、国際情勢と国際体制の現実が多極体制への移行を後押ししていると考えています。米国が一極体制の維持に固執し、世界の警察官の役割を担おうとすることで、単独行動主義を通じて自らの目的と願望を追求してきた一方、欧州は米国と同様に、西側諸国のルールに基づく国際体制の維持を望んでいます。

中国、ロシア、そして今やインドの指導者らはこの点を強調するとともに、世界の新興大国間の関係のさらなる発展と協力強化を望んでいます。その象徴の一つがBRICS新興経済国グループであり、原加盟国はロシア、中国、インド、ブラジル、南アフリカでした。ロシアと中国は現在、経済、貿易、軍事・安全保障、軍備、政治、外交の様々な分野で広範な関係を築いています。同時に、SCO上海協力機構やBRICSグループといった地域・国際的組織や制度へのこの両国の参加は、諸問題の解決、また様々な分野における西側諸国の覇権主義やアメリカの侵略的行動への対抗を目的に、地域・国際的な協力強化の必要性に関して、同じアプローチを取っていることを示しています。

現在、インドに対するトランプ米大統領の傲慢な態度と行動を受けて、インド政府は公然と中国とロシア側に転向しており、このことは米国内で大きな懸念を引き起こしています。
 

 


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