英国、カナダ、豪州が歴史に残る英断:「パレスチナを独立国家として正式承認」
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英国、カナダ、豪州が歴史に残る英断:「パレスチナを独立国家として正式承認」
イギリス政府が21日日曜、オーストラリア、カナダとともにパレスチナを独立国家として正式承認しました。これは、西側諸国とシオニスト政権イスラエル間の亀裂の拡大を反映した歴史的な動向といえそうです。
【ParsToday国際】これに先立ち、イギリスは「イスラエルがガザでの人道危機の終結に向けた具体的な措置を拒否した場合、『二国家解決』の枠組みでパレスチナを独立国家として承認する」と警告していました。イギリスはこのほかにも主要事項として、イスラエルによる攻撃の即時停止と停戦への合意、恒久平和の保証と二国家形成の可能性回復、国連による人道支援再開の容認、そしてヨルダン川西岸地区のパレスチナ領土の占領を差し控えることなどを期待していました。
英当局者らは「これらの条件はいずれも満たされておらず、しかも最近のイスラエルによる対カタール攻撃によって停戦達成の見通しはさらに暗くなった」と表明しています。
こうした中で、英国のキア・スターマー首相は「わが国は平和への希望を再び呼び起こすため、パレスチナを国家承認する」と表明し、同国政府のウェブサイトに掲載された声明の中で「西アジアでテロが拡大する中、我々は平和と二国家解決の実現の可能性が維持されるべく行動を起こしている。一般市民らは平和に暮らし、暴力や苦しみから解放された生活を再建する権利がある」と発表しています。
スターマー首相はまた、イスラエル政権によるガザ攻撃の激化を批判し、「ガザで人為的に引き起こされた人道危機は新たに深刻化しており、容赦なくエスカレートする爆撃、飢餓、そして破壊は絶対に容認できない。食料や水を得ようとした数千人を含む、数万人が殺害され殉教に至った。このような死・殉教、破壊は終結させるべきだ」と付け加えました。
同時に、カナダのマーク・カーニー首相も声明を発表し、同国が1947年以来パレスチナ独立国家樹立に尽力してきたことを指摘しつつ、「カナダとしてパレスチナを独立国家として承認することを決定した」と表明しました。
加えて、オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相も今月15日、同国が「独立したパレスチナ主権国家」を正式に承認すると発表しています。
さらに、国連事務総長報道官も今回の英国、カナダ、オーストラリアの決定を支持し、声明において「これら3カ国によるパレスチナの国家承認は、(いわゆる)二国家解決の一環として重要な前進である」と表明していました。