米キリスト教徒がトランプ大統領とシリア大統領の会談に抗議/カナダでイスラムが急速に拡大
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トランプ米大統領がシャラア・シリア暫定大統領と面会
米国内のキリスト教徒らが、トランプ米大統領とシャラア・シリア暫定大統領(通称;ジャウラニ氏)との会談に抗議しました。
【ParsToday国際】このニュースでは、トランプ大統領とジャウラニ氏との会談に対するアメリカのキリスト教徒の抗議、カナダにおけるイスラムの急速な拡大、イギリスにおける社会変化に対する警鐘などを取り上げます。
米国のあるキリスト教徒団体が、トランプ大統領とジャウラニ氏ことシャラア・シリア暫定大統領との会談に抗議しました。この団体は10日月曜、ドナルド・トランプ米大統領に書簡を手渡すとともに、同大統領と米議会指導者らに対し、シリアで迫害されているキリスト教徒やその他の宗教的少数派の支援に向け直ちに行動を起こすよう求めると発表しています。またトランプ大統領に対し、シリアにおけるキリスト教徒、クルド人、イスラム教シーア派の一派・ドルーズ派やアラウィー派を含む少数派宗教の信者の虐殺について、ジャウラニ氏と直接話し合うよう求めました。50人以上のキリスト教活動家や指導者が署名したこの書簡は、シリアの宗教的少数派が「暴力、死、避難、飢餓、水や医療サービスの不足に直面し続けており、テロ組織ISISのメンバーが罪のない女性や子供を人質に取っている」と強調しています。
カナダでイスラムが急速に拡大
カナダ・トロント大学イスラム研究所と同国のイスラム支援組織は報告書の中で、現在カナダでイスラムが急速に拡大していると発表しました。この報告によれば、カナダのイスラム教徒の3分の1はカナダ生まれであり、これはイスラム教とカナダ社会の社会構造との深い結びつきを物語っています。また、カナダのイスラム教徒の40%以上が大学卒業以上であり、これは全国平均を上回っています。この報告書はさらに、社会的な課題や差別があるにもかかわらず、カナダのイスラム教徒コミュニティが積極的かつ影響力のある役割を果たしていることを強調しています。
英国における社会変革の警鐘
英国では、社会における教会の伝統的な影響力が衰退する中、「キリスト教右派」と呼ばれる新たな潮流の台頭の兆しが見え始めています。この潮流は宗教的シンボルやアイデンティティ・スローガンを用いて、信仰とイデオロギーの境界線をぼかし、英国の社会・政治における宗教の位置づけについて新たな疑問を投げかけています。イングランド・ウェールズ国家統計局の公式データによりますと、キリスト教徒と自認する人口は、2011年時点より13%以上低い46%に留まっています。アナリストらの見解では、このギャップにより一部の泡沫的な潮流が宗教という言葉を並べ伝統への回帰を謳い、社会のアイデンティティの空白を埋めようとする中、宗教とナショナリズムの結びつきを大衆の注目を集める手段へと転用しているということです。

