トランプ氏の個人的なミスか、それとも組織的な人種差別か?
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ドナルド・トランプ米大統領が今月5日、自身の立ち上げたSNS[トゥルース・ソーシャル」内の個人ページに、バラク・オバマ元米大統領とミシェル・オバマ夫人を猿に見立てた動画を投稿しました。
(last modified 2026-02-07T09:26:24+00:00 )
2月 07, 2026 18:22 Asia/Tokyo
  • トランプ米大統領のSNS上ページに掲載されたオバマ元大統領夫妻への侮辱画像
    トランプ米大統領のSNS上ページに掲載されたオバマ元大統領夫妻への侮辱画像

ドナルド・トランプ米大統領が今月5日、自身の立ち上げたSNS[トゥルース・ソーシャル」内の個人ページに、バラク・オバマ元米大統領とミシェル・オバマ夫人を猿に見立てた動画を投稿しました。

ホワイトハウスは当初、トランプ氏のSNSページに掲載されたオバマ氏夫妻の不快な画像を正当化していましたが、批判が殺到したことからスタッフのミスによるものとしました。根拠のない選挙不正の主張の拡散を目的に制作されたと思われるこの動画は、オバマ夫妻の顔を猿に重ね合わせており、黒人を類人猿に例えた歴史的な人種差別的な漫画を直接的に示唆していました。この投稿はたちまち野党・民主党員、さらには与党・共和党員からも強い反発を受け、約12時間後にトランプ大統領のページから削除されました。ホワイトハウスは当初、これを擁護していましたが、その後「スタッフが誤って投稿した」と表明しています。

しかし、トランプ氏はこの件について謝罪を拒否しています。トランプ氏の経歴を知る者にとって、この事件は驚くに値しないものです。そもそも、トランプ氏は政界入り以来、人種差別的な発言や行動で悪名高く、今回の投稿は、彼の人種差別的傾向に根ざした長い一連の攻撃の最新バージョンに過ぎません。この問題の根深さを理解するには、トランプ氏の言動による攻撃の数々の例を振り返り、深掘りしていく必要があります。そうした最も顕著な例の一つとして、2015年当時におけるトランプ氏の選挙運動が挙げられます。トランプ氏は当時、就任演説でメキシコ移民を槍玉にあげ「メキシコが移民として送ってくるのは優秀な人材ではなく、犯罪者や強姦犯だ」と述べました。この発言は、メキシコ移民を犯罪者や危険人物として描写したと共に、中南米・ヒスパニック系の人々に対する人種差別的な固定観念をも強めた形となりました。

まや、トランプ氏は後にメキシコとの国境地帯への壁の建設を提案し、しかもメキシコがその費用を負担すべきだとまで主張しており、これは人種差別的な恐怖をあおる政策に根ざしたものと言えます。しかし、トランプ氏の攻撃はメキシコ人だけに留まりませんでした。2018年にはホワイトハウスでの記者会見で、アフリカ諸国やカリブ海に浮かぶ国ハイチを「便所のような国(shithole countries)」と呼び、「なぜアメリカがそのような場所からの移民を受け入れるべきなのか」との疑問を呈しました。さらに、ハイチ移民は「全員がエイズに感染している」、ナイジェリア人は「二度と掘っ建て小屋には帰らない」と主張しており、こうした発言は人種差別的であるのみならず、植民地時代の虚偽と固定観念に基づくものと言えます。

トランプ氏の人種差別の経歴は言うまでもなく、大統領就任以前にまで遡ります。1973年には、米国司法省がトランプ氏が経営する不動産会社を、黒人などマイノリティへの賃貸を拒否した人種差別(住宅差別)の疑いで提訴しました。トランプ氏はこの時、ビル管理者に対し黒人への入居を拒否するよう指示したとして告発されています。また1989年には、後に無罪となった黒人と中南米系の10代の若者ら5人の死刑執行を要求しました。この5人が無罪判決を受けた後も、トランプ氏はその立場からは引き下がりませんでした。

さらにバラク・オバマ元米大統領についても、トランプ氏は何年も前から、当時のアメリカ合衆国大統領がアメリカ生まれではないことから正当な大統領ではない、などと主張するキャンペーンを展開しました。この主張は人種差別的な根源を持ち、オバマ氏を外国人として扱っており、オバマ氏だけでなく、社会的に疎外された黒人のアメリカ市民にも矛先を向けたものでした。さらに、トランプ氏はイスラム教徒に対しても人種差別的な攻撃の矛先を向けてきました。

さらにバラク・オバマ元米大統領についても、トランプ氏は何年も前から、当時のアメリカ合衆国大統領がアメリカ生まれではないことから正当な大統領ではない、などと主張するキャンペーンを展開しました。この主張は人種差別的な根源を持ち、オバマ氏を外国人として扱っており、オバマ氏だけでなく、社会的に疎外された黒人のアメリカ市民にも矛先を向けたものでした。さらに、トランプ氏はイスラム教徒に対しても人種差別的な攻撃の矛先を向けてきました。

トランプ氏はまた、極右団体「プラウド・ボーイズ」のような白人至上主義団体を支持してきました。トランプ氏が最近、自らのSNS「トゥルース・ソーシャル(Truth Social)」に投稿したオバマ夫妻を猿に例えた画像も、この傾向の延長線上にあると言えます。アメリカが人種問題に取り組んでいる今、このような行動は緊張を高めかねないものであり、批評家らは「トランプ氏がこうした行動により人種差別的な有権者基盤を強化している」と指摘しています。しかし、これは多くの人々にとって苦いトランプ政権時代を想起させるものでしかなく、人種のるつぼとされるアメリカにおいて、団結ではなく分断を助長するものでした。結局のところ、この出来事はアメリカ社会への警鐘として、人種差別が単なる個人的な問題ではなく、同国における国家的な問題であることを物語っています。そして、この問題への対処あるいは緩和に向けた解決策が見出されなければ、アメリカ社会は再び炎上しかねないのです。

 


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