May 02, 2018 20:00 Asia/Tokyo
  • フランスのメーデーのデモ
    フランスのメーデーのデモ

フランスの首都パリで、1日火曜、メーデーのデモが行われ、このデモが大規模な暴動に発展し、デモ隊と警官隊が衝突しました。

この出来事は、左派グループがSNSで、1日を革命の日にしようと呼びかけた後に起こりました。デモの参加者は、2万人から5万人と見られています。フランスでは毎年、メーデーのデモが行われていますが、今年のデモは暴動に発展し、フランスの労働者の要求と政府の経済政策の間に大きな隔たりがあることを示しています。

フランスのマクロン大統領は、フランスの経済を立て直し、失業などの大きな問題を解決するために改革案を提示していますが、フランスの労働組合は、それを自分たちに不利になる計画と見なしています。そのため、マクロン大統領が選挙戦で掲げた公約のひとつである、労働法の改正や経済分野の改革は、現在、労働組合や労働者団体の反対に直面しています。この数ヶ月、鉄道労働者などのさまざまなグループによる抗議デモが行われてきました。

労働組合は、マクロン大統領の考える改革は、政府と組合の直接対決を意味するとし、4月3日に抗議とストを計画し、それは3ヶ月以上続くと宣言しました。

フランスの労働総同盟や民主労働総同盟などの大規模な団体は、組合員に対し、6月28日まで、1週間のうち働くのは3日間とし、2日はストライキを行うよう呼びかけています。これは、マクロン政権に改革の見直しを迫るためのものです。専門家らは次のように警告しています。

 

フランスのメーデーのデモ

 

「フランスで日常生活が2週間以上麻痺すれば、フランスの人々はそれ以上黙っておらず、政府に対する圧力が増すだろう」

社会的な混乱や失業の問題を抱えるフランスの人々は、マクロン大統領が、この混乱を解消するために効果的な措置を講じることを期待していました。しかし、マクロン政権が発足してからおよそ1年が経ちますが、具体的な成果は見られていません。

マクロン大統領は、抗議の高まりを受け、改革案を真剣に進めることを約束しました。しかし、マクロン大統領の経済や社会の改革が、この国の経済や雇用の状況をこれまで以上に悪化させることへの不安もぬぐいきれません。フランスの政治専門家、ピーレ氏は、将来に対して次のように語っています。

「フランスの人々は、2017年5月7日にマクロン氏を大統領に選出した。だが、この選挙の後、有権者の将来に対する希望ははかないものとなっている」

現在の抗議やストが続けば、マクロン大統領の支持率が低下し、政府とその政策に対する抗議がますます高まることになるでしょう。

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