アメリカで、電車とホームに挟まれ重傷の女性が、費用の高さを理由に救急車を呼べず
(last modified Thu, 05 Jul 2018 10:06:25 GMT )
7月 05, 2018 19:06 Asia/Tokyo
  • アメリカで、電車とホームに挟まれ重傷の女性が、費用の高さを理由に救急車を呼べず
    アメリカで、電車とホームに挟まれ重傷の女性が、費用の高さを理由に救急車を呼べず

アメリカのある地下鉄の駅で、怪我を負った貧しい中年女性の映像が公開され、世界で大きな反響を呼んでいます。

アメリカの報道各社は最近、同国マサチューセッツ州の地下鉄駅での映像を公開しました。

この映像には、地下鉄の駅のホームと電車の車体にある中年女性の足が引っかかり出血している光景が映し出されていますが、そうした状態にもかかわらず、この女性は助けに駆けつけた人々に対し、救急車の出動依頼と病院にかかる費用がないために、救急病院には連絡しないでほしいと訴えています。

アメリカ人のツイッター利用者の一部は、この事故について、「世界一の富裕国では、誰も救急車1台の出動費用の高さを恐れてはならない」としています。

アメリカのトランプ大統領は、これまで何度もアメリカを世界1の経済大国だとしています。

アメリカの新聞ニューヨークタイムズが、今月2日月曜付けの記事でこの事件に触れたことを受け、この事故とその裏にある大惨事は人々の大きな注目を集めています。

ニューヨーク・タイムズの記事では、「この負傷した中年女性が緊急の医療処置を必要としていながらも、彼女がまず頭の中でそれにかかる費用をざっと計算しなければならない状態の中で、果たして一刻も早く病院で手当てを受ける必要があるのか、それとも費用が高くつくために治療を断念しなければならないのか」とされています。

アメリカ・ボストン緊急医療センターの所長は、ニューヨークタイムズのインタビューで、「アメリカでは、救急車での病院への搬送には1200ドルから1900ドルかかる」と語っています。